伊香保の街
段また段を成して、
斜めに刻み
桟敷
屋根の上に屋根、
部屋の上に部屋、
すべてが温泉
そして、
柔かい緑で
街全体を
街を縦に貫く
雑多の店に
長い長い石の階段を作り、
H《エツチ》の字を無数に積み上げて、
市に住む木魂
早く感じ、早く知る。
常に時に先だつ彼女は
また常に若し。
近き世の
並木の
常に耳を澄まして聞く。
新しき生活の
人の
驚かざらんことを
叫び