白楊のもと
ひともとの
野の上に
ゴシツク風の塔を立て、
その
野を越えて
白く光るは
遠からぬ
都の街の屋根と壁。
ここまでは
都ぞ見ゆる。
後ろ髪
引かるる思ひ
さて一歩、
つれなくも
離るれば、
わが髪
わが髪は
又もほつるる。
朝ゆふに
なほざりならず
ああ、
髪
乱さぬことを忘るべき。
ほつるるは
髪の
やがて又
坂本紅蓮洞さん
わが知れる
あはれ欠けざることなき「孤独
ぐれんどうの
ぐれんどうの
よれよれの
もとより
背丈の高きは冬の
ぐれんどうの
どす黒く青き筋肉の蛇の
わが知れる芸術家の集りて、
女と酒とのある
ぐれんどうの
きちがひ
ぐれんどうの
人皆その