自覚
「わたしは死ぬ気」とつい言つて、
その驚いた、青ざめた、
わたしは死ぬ気が無くなつた。
まことを
わたしの世界を知りました。
約束
いつも男はおどおどと
わたしの言葉に答へかね、
いつも男は
あの見え
「あなた、初めの約束の
塔から手を取つて跳びませう。」
夏の
枯れた
風の吹くよな
わたしは
狭い湯殿で湯をつかひ、
髪を洗へば