月見草
夜あけ
庭に流した白い砂、
こなひだ見て来た
砂に
あれ、あの花が憎いほど
わたしの心をさし
思ひなしかは知らねども、
やつれた私を引き立たす。
明日
過ぎこし
空わたる月のごとく、
流るる星のごとくなりき。
わが道は
踊りつつ
芸術
芸術はわれを
われ、芸術を
より真実に、より光ある
力
われは
車となりてわれを運ぶ。
わが名は「真実」なれども
「力」と呼ぶこそすべてなれ。
走馬灯
まはれ、まはれ、
曲もなき同じふやけし馬の絵なれど、
まはらぬは
今こそまはりゆくなれ、まはれ、まはれ。