爪
物を書きさし、思ひさし、
江戸の昔の
名所づくしの絵を刷つた
或国
堅苦しく、うはべの
しかも、かるはずみなる移り
疑惑と
男みな背を
めでたく、うら
朝
髪かき上ぐる手ざはりが
軽い気分にわたしをする。
この
朝の書斎は
「君を思ふ」と
或家のサロン
女は在る限り
永井
おちついた、抒情詩的な物言ひ、
また
「上の息子」の身のこなし。