山ごもりかくてあれなのみをしへよ
とき髪に
雲ぞ青き来し
夜の神の朝のり帰る羊とらへちさき枕のしたにかくさむ
秋思
わが思ひ、この朝ぞ
秋に澄み、一つに集まる。
愛と、死と、芸術と、
目を上げて見れば
かの
その
前なる
涙しとどに
やがて泣ける
園中
竹さへも秋に黄ばみぬ。
草の露昼も乾かず。
咲き残るダリアの花の
泣く
人知らず
常にありぬ、
大空高く飛ぶ心。
重き荷を負ふ。人知らず、
人知らず、人知らず。
飛行船
そつと降りたる飛行船、
我はおろかな飛行船、
君が心を
見あらはされた飛行船。