歯車
かの歯車は
静かなるまでいと
異性
すべて異性の手より受取るは、
温かく、やさしく、
胸の血の
女のみありて、
女の手より女の手へ渡る物のうら
冷たく、力なく、
かの
寒くいぢけて、
このゆゑに我は女の味方ならず、
このゆゑに我は裏切らぬ男を嫌ふ。
かの
かの傷もたぬ紳士よ。
わが心
わが心は油よ、
より多く火をば好めど、
水に
受精せざる
目を過ぐるもの、
彼等は
白蟻
さてまた、