冷たい夕飯
ああ、ああ、どうなつて
智慧も工夫も尽きました。
それが
融通の
こんなに大きく私達を
本屋の不景気から受取れずに、
恥を忘れた借りを重ねて、
ああ、たうとう
人は私達の
くらしむきが
もちろん、
でも、これ以上に働くことが
私達に出来るでせうか。
また働きに対する報酬の
これ以下に忍ばねばならないと
少なくとも、私達の大勢の家族が
避け得られることでせうか。
その
義理わるく
それを延ばす言葉も
今までは当てがあつて
しかし、
どうして、ほんたうの事が
中にも
弟や妹達と祝ふ
子供達のみづみづしい顔を
二つのちやぶ台の
ああ、私達ふたおやは
冷たい
もう私達は
隠して来たぼろを出すでせう、
体裁を
ほんたうに親子拾何人が
再び立て直す日が来ました。
耻と、自殺と、狂気とにすれすれになつて、
私達を試みる
赤裸裸の、
氷のなかの日が来ました。
(一九一七年十二月作)