手の上の花
見れば涼しい空色の
花の
わたしの胸の
花の
暗い心を見
わたしのために歎くのか。
手にした花を捨てかねる。
土となるべき友ながら、
我も
ほんにそなたは星の花、
わたしの指を枝として
しづかに銀の火を
われは在り、片隅に。
わが足にある
みづからの指を
古き
空に歌を書きつつ………
われはあり、片隅に。