いさめますか道ときますかさとしますか宿世のよそに血を召しませな
もろかりしはかなかりしと春のうた焚くにこの子の血ぞあまり若き
祝意一章
すべて世のこと人のわざ、
善きが続くは難かるに、
これの
百に重ぬる、更に一。
百てふ数は豊かなり、
倉に満ちたる穀のごと、
これの冊子の来し方の、
足らへることの証なり。
一は
春立つ朝の空のごと、
これの冊子の更にまた、
新たに開く世界なり。
ああ見よ、此処に、まばゆくも、
聡く、気高く、うるはしき、
久遠の女、人のため、
行くべき
母の歌
ふたおやの愛の心は
等しくて差別なけれど、
その愛の姿のうへに
おのづから母ぞ異る。
女にて母とならずば
如何ばかり淋しからまし。
女なる身の幸ひは
母となり初めて知りぬ。
生むことは聖なるわざぞ、
母ひとり之をなすのみ。
神の子と云はるる人も
母の血を浴びて生れき。
男らは
人斬りし道なき世にも、
をさな児に乳房を与へ、
かき
母なくば人は絶えけん、
母ありて、人の
つぎつぎに新たになりぬ、
美くしくやさしくなりぬ。
今の世も男ごころは
おしなべて荒く硬かり。
正しきに導くものは
母ならで誰か
願はくは母の名に由り、
地の上の人を浄めん、
富む者の欲を制せん、
戦ひを