君さけぶ道のひかりの
かたちの子春の子血の子ほのほの子いまを自在の
市立高岡高等女学校校歌
我等の歌は、もろともに
内の理想の叫びなり。
また、みづからを励まして
呼ばるる声ぞ、いざ歌へ。
平野のかなた、天つ空、
峰を連ぬる立山に
明るく高き心あれ。
桜の馬場に花ひかり、
古城公園松
やさしき花のわれわれも
身の健やかさ、松に似よ。
婦人の徳の
愛を養ひ、智を磨き、
善事に励む習はしの
楽しき日をば重ねなん。
ああ、大御代に生れ来て、
われら
このありがたき幸ひを
空しくせざれ、わが友よ。
互に他をば敬ひて、
ともに自ら重んぜん。
師の君たちの
いざ、つつましく従はん。
この感激をくり返し、
同じ理想に手をつなぎ、
確かに一歩、また一歩、
勇みて進む朗らかさ。
高岡市立高女生、
これを我等の誇りとす。
凜凜しき今日のよき
輝やく明日の人の母。
琉球の団扇
ありがたう、琉球の友よ、
送り給へる檳榔の葉の団扇
昨日より我手にあり。
我れは此の形を
陰暦十日の月と見て
那覇の港の夜を思ひ、
なつかしき君が心も
此の風にまじると思へり。
この団扇には柄無し、
大きく手に掴みて取れば
乾隆の詩箋を捧ぐるが如し。
我れは是れを額に載せて眠り
その南島の夢を見ん。