秋の一日
こんな朝、遅く目覚める人達は
戸にあたる風と
サイレンの棲む海に溺れる。
夏の夜の露店の会話と、
建築家の良心はもうない。
あらゆるものは古代歴史と
花崗岩のかなたの地平の目の色。
今朝はすべてが領事館旗のもとに従順で、
私は
軟体動物のしやがれ声にも気をとめないで、
紫の
(水色のプラットホームと
いやだ いやだ!)
ぽけっとに手を突込んで
路次を抜け、波止場に出でて
今日の日の魂に合ふ