ブレーメンの音楽師
著者:グリム/矢崎 源九郎 訳 読み手:塚田 悦子 時間:15分13秒
ある人が一ぴきのロバをもっていました。そのロバは、長い年月のあいだ、しんぼう強く、背中にふくろをしょっては、水車小屋まではこんでいました。でも、そのうちに、力もなくなってきて、だんだんこのしごとができないようになりました。
そこで、主人は、ここらで、ロバにかいばをやるのはやめるとしよう、と、考えました。
ところが、ロバのほうでも、じぶんにぐあいのよくないようすを見てとって、さっさと主人のうちをにげだしました。そして、ブレーメンという町にむかって歩いていきました。ロバの考えでは、その町にいけば、町の音楽隊にやとってもらえるかもしれないと、思ったのです・・・