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原 民喜
作
青空の梯子
読み手:
高橋 ユミ子
(2019年)
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青空の梯子
著者:原 民喜 読み手:高橋 ユミ子 時間:1分2秒
二
階
の
窓
に
桜
の
葉
が
繁
っ
て
、
彼
は
中
学
を
休
ん
だ
。
曇
っ
た
朝
の
空
が
葉
の
む
か
ふ
に
あ
っ
た
。
雀
が
囀
っ
た
。
怠
け
も
の
は
さ
き
に
な
っ
て
困
る
ぞ
、
と
誰
も
云
は
な
い
が
云
ふ
。
そ
れ
が
ち
り
ち
り
と
迫
っ
た
。
彼
は
左
官
に
な
っ
て
一
生
懸
命
高
い
梯
子
を
登
り
降
り
す
る
姿
を
夢
み
た
。
懐
中
時
計
の
字
の
な
い
部
分
は
白
か
っ
た
。
正
午
前
で
あ
る
。
空
が
す
っ
か
り
晴
れ
て
来
た
・
・
・