マルは しあわせ
著者:小川 未明 読み手:根津 恵美子 時間:2分58秒
マルは かわいい ねこです。まあちゃんが とても かわいがって いました。
﹁ねえ おかあさん、マルが おしろいくさいよ。﹂
と、まあちゃんが いいました。
﹁どうしてでしょう。あんたの はなの せいじゃ ない?﹂
と、おかあさんは おっしゃいました。
﹁マルや、ここへ おいで。﹂
と、まあちゃんは マルを よびました。マルは よろこんで、まあちゃんの そばへ きて、ころがりました。まあちゃんは、マルの あたまを かぎました。
﹁やっぱり おしろいくさいよ。﹂
﹁マル、どうして おまえは、おしろいくさいの?﹂
なんと きかれても、ねこですから ごへんじが できません。
﹁きっと、どこか おねえさんの ある おうちへ いって、かわいがられて いるのでしょう。﹂・・・