しゃしんやさん
著者:小川 未明 読み手:西川 美映子 時間:3分6秒
あつい 日でした。正ちゃんは あおぎりの 木の 下で、すべりだいに のって あそんで いました。
そこへ、かみの ながい しゃしんやさんが はいって きて、
﹁ひとつ うつさせて くださいませんか。﹂
と たのみました。この しゃしんやさんは きかいを さげて、ごようを ききに あるくのです。
﹁子どもを とって もらいましょうか。﹂
と、おかあさんは おっしゃいました。
﹁かしこまりました。﹂
しゃしんやさんは、正ちゃんを すべりだいの 上へ かけさせ、おねえさんに ランドセルを しょわせて、下へ たたせました。
おねえさんは 小学一年生です。
﹁ぼっちゃん、お口を ふさいで。﹂
と、しゃしんやさんが いいますと、正ちゃんは、ああんと 口を あけました・・・