花とあかり
著者:小川 未明 読み手:西川 美映子 時間:4分19秒
母ちょうは子ちょうにむかって、
﹁日が山に入りかけたら、お家へ帰ってこなければいけません。﹂とおしえました。
子ちょうは、あちらの花畑へとんでいきました。赤い花や青い花や、白い、いい香いのする花がたくさん咲いていました。
﹁これはみごとだ、うれしいな。﹂といって、花から花へとびまわって、おいしいみつをすっていました。そのうちに日が山へはいりかけました。けれど、子ちょうは、むちゅうになって花をとびまわっていました。
﹁やあ、暗くなった。﹂と、子ちょうはあたまをあげますと、これはまたどうしたことでしょう・・・