欧米の新聞サイトは「グーグル化」する
パーマリンクさえない日本のニュースサイト
日本でも新聞社は、本紙の広告収入の落ち込みをウェブで補おうと苦闘している。産経はMSNと組み、他方MSNのサイトに入っていた毎日は﹁毎日.jp﹂になった。コメント欄を作ったりしてウェブに適応しようとしているが、いまだに新聞記事の全文が読めず、早ければ数日で記事が消えてしまう。一つのファイルにパーマリンクを張ることは、ウェブの基本である。これがないと、ブログも検索エンジンも十分機能しない。 asahi.comの編集委員に﹁ウェブに対応するにはどうすればいいか﹂と質問されたので、﹁まず全文をウェブに出してパーマリンクを張ってください﹂といったら﹁それは私も問題だと思っているのだが、有料データベースの営業の要請で……﹂という。しかしasahi.comのリンクが切れたら、読者は月額3150円+記事1本に84円も払って有料データベースを読むより、検索エンジンでほかのメディアの同じニュースを探すだろう。 しかも奇妙なのは、ほかの国のニュースサイトにはみられない﹁全文を出さずパーマリンクなし﹂という仕様が、日本のすべての新聞・テレビ・通信社のサイトで例外なく採用されていることだ。その編集委員は﹁新聞協会で申し合わせたわけではないが、暗黙の談合みたいなものだ﹂という。競争をきらう風土によって、日本のウェブはいびつなガラパゴス化した進化を遂げているのである。![](/img/blank.gif)
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