新発表の洪水!AWS re:Invent 2017レポート 第9回
re:Invent 2017でボーガスCTOの愛弟子が熱く語る
もうワークロードを起動するだけ!コンテナの未来が見えた15分
2018年01月11日 07時00分更新
ヴァーナー・ボーガスCTOが、21世紀のシステムアーキテクチャを語り尽くしたre:Invent 2017の基調講演。ゲストとして登壇したアビー・フューラー氏は、マイクロサービスを支えるコンテナへの取り組みや事例、そして将来像を15分という短い時間の中で濃縮して語った。
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AWS シニアテクニカルエバンジェリスト アビー・フューラー氏
付加価値を生まないヘビーリフティングをコンテナで排除
基幹システムをコンテナで動かすユーザーも
次にフューラー氏は、コンテナやオーケストレーションに対する取り組みを振り返る。AWSがEC2向けのコンテナサービスであるECSを発表したのは2014年。﹁ECSではクラスター管理、コンテナの連携などさまざまな痛みを解消し、Well-Architected Frameworkとしてオートスケール、ロードバランシング、ロギングなどAWSとの緊密な統合などを図っていった﹂と語るフューラー氏。ECSユーザーのロゴを画面いっぱいに披露し、﹁基幹システムをECSで動かしているユーザーもいる﹂とアピールした。![](/img/2018/01/11/643842/l/205a60db5d3449d6.jpg)
MGMの講演会場いっぱいに披露されたECSのユーザーロゴ
ワークロードを走らせることだけ考えればいい
続いてフューラー氏は、今回発表されたKubernetes向けのEKS、そしてFargateについて説明を進める。参加者の関心もきわめて高かったFargateは、サーバーやクラスターの管理なしに必要なときにコンテナを実行できるサービス。まずはECS版をリリースし、2018年にEKSにも対応する。 Fargateの基本的な発想はコンテナの運用管理を効率化し、付加価値を生まないヘビーリフティングを排除すること。ラウンチやスケールも容易で、使用したリソース分での課金となっている。﹁単なる製品発表に終わらせたくない﹂と語るフューラー氏は、そのままFargateのデモを披露。タスクメニューからスタートし、コンテナ名の入力、リソースの指定、ポートマッピング、タスクの定義などを次々操作し、あと11時間後に開催されるre:Playのサイトを立ち上げた。このスピード感こそがまさにコンテナのメリットと言えるだろう。![](/img/2018/01/11/643843/l/9853e74649e4f1b3.jpg)
Fargateのデモからre:Playのサイトを立ち上げる
最後、「Run My Application.」というメッセージとともにフューラー氏が力説したのは、ワークロードを走らせること以外の余計な作業から解放されるという点。フューラー氏はFargateについて「セットアップやチューニング、環境、イメージ、そんなものはもう気にしないでいい。Fargateはとにかくワークロードを起動することだけに注力したユーザー体験だ。未来はFargateで加速する」とアピール。師匠であるヴォーガスCTOが力説した「機能、ジョブ、コンテナ、ワークロードを第一義に考える。とにかく小さな単位でサービスを考えること」というマイクロサービスの設計思想を改めて振り返り、舞台を降りた。
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