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K-POP全盛時代に、韓国で竹内まりやが流行る理由

「日本の80年はこんなにトレンディだったのか」

2018/12/29
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 韓国で20代のミュージシャンたちに最近どんな音楽を聴いているのか尋ねると、「日本の《シティポップ》」という答えが返って来た。

 とあるK-POPグループのメンバーは、「竹内まりやの『プラスティック・ラブ』をきっかけにシティポップを聴くようになった」と言い、また別の機会にはソウルのとある店でバーテンダーが意気揚々と、「最近韓国では、日本のシティポップが流行なんですよ」と山下達郎の「RIDE ON TIME」をBGMに流しだす。さらに別の日にカフェでお茶をしていると、ハイ・ファイ・セットが流れてきた。これらすべてが、この半年~1年以内にソウルの街で経験したことだ。

竹内まりや ©文藝春秋

 シティポップとは70年代後半から80年代に生まれた、その名の通り都会的で洗練されたポップな音楽のこと。元々は黒人音楽を取り入れ日本的に消化した音楽だが、ニューミュージックやAORも包括して指すことが多い。ここ3~4年、日本では次世代シティポップと言われるSuchmos(サチモス)、Nulbarich(ナルバリッチ)、Awesome City Club(オーサムシティクラブ)、never young beach(ネバーヤングビーチ)等々のバンドが次々と台頭し、韓国でも早耳な音楽フリークには、昨年ごろから日本の次世代シティポップが届き始めていた。しかし、筆者の実感では、約30年前の元祖シティポップのほうが、むしろ存在感を持って韓国に浸透している。

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竹内まりやの「プラスティック・ラブ」が再評価された理由


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2015年12月10日~2018年12月10日における「takeuchi mariya」の人気動向(「Google Trends」より)

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