【PC遠隔操作事件】処分保留で釈放、別件で再逮捕について弁護人が語る
愛知県豊田市の会社のパソコンを利用して犯行予告のメールを送りイベントを妨害したとして威力業務妨害の疑いで逮捕・勾留されていた片山祐輔氏について、東京地検は3日、処分保留として釈放した。続いて、警視庁など4警察によるPC遠隔操作事件の合同捜査本部は、かつて大阪府警が誤認逮捕した2件について、偽計業務妨害とハイジャック防止法違反の疑いで再逮捕した。弁護人の佐藤博史弁護士は、処分保留となったことについて、﹁現時点では起訴できる証拠はない、ということ。検察は正しい判断に一歩近づいた﹂と評価しつつ、匿名で様々なコメントを発信している警察の姿勢を厳しく批判した。
![片山氏が留置されている東京湾岸警察署]()
片山氏が留置されている東京湾岸警察署
佐藤弁護士によれば、逮捕状を執行した警察官は関西弁とのこと。この2件は大阪府警が取り調べを行いたいらしい。ただ、片山氏は﹁身に覚えがありません﹂と述べ、弁解録取書の作成には応じたが、録音・録画がなされない取り調べには応じない旨を告げると、警察官はすぐに留置場に戻す手続きを始めた、という。
片山氏は、弁護人に対して﹁処分保留となったのはよかった﹂と述べ、落ち着いて受け止めたようだった。数日前までは﹁3月3日が限度です。気付いたら独り言を言っていたり、床や壁を叩いたりして留置場の係官に注意された﹂と語るなど、精神的に疲弊している状況だった。しかし、再逮捕後の接見では﹁あと20日が限度﹂とは言うものの、動揺はなく淡々としていた、という。
一方で、﹁冷静に考えれば、検察は決して警察に同調していない。今日、処分保留になったことがそれを示している﹂として、検察の対応に期待を寄せた。そのうえで、﹁録音・録画をして、しっかり取り調べを行って欲しい﹂と、改めて要望したことを明らかにした。