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Webアプリケーション開発技術の新潮流スタディーズ

「HTTP/2」がついに登場! 開発者が知っておきたい通信の仕組み・新機能・導入方法

Webアプリ開発技術の新潮流スタディーズ 第3回


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 今日のWebを支える通信プロトコル「HTTP」の新しいバージョンである「HTTP/2」が、ついにRFCとして公表されました。これは「HTTP/1.1」から実に16年ぶりの改訂ということになります。それでは、HTTP/2の登場はインターネット上に構築されたシステムにどのような影響を与えるでしょうか。また、アプリケーション開発者はどのような対応をすべきでしょうか。本稿では、HTTP/2の誕生した背景・理由から、HTTP/2の仕様、接続の仕組み、導入方法までを広く解説します。

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SPDYHTTP/2


 2009WebSPDYSPDYHTTPTwitterFacebook

 HTTP/2SPDYHTTP/2HTTP/1.1HTTPSPDYHTTP/2
HTTP/2とSPDYの位置付け
HTTP/2とSPDYの位置付け

 

 HTTP/2は、標準化団体IETF(Internet Engineering Task Force)のHTTPBisワーキンググループによって仕様の策定が進められ、今年5月にRFC化を果たしました。議論の様子はGitHub上の「http2/http2-spec」で見ることができます。

HTTP/2とSPDYの関係。HTTP/2の仕様策定はSPDY/3をコピーして開始された
HTTP/2とSPDYの関係。HTTP/2の仕様策定はSPDY/3をコピーして開始された

 

 SPDYSPDY/4SPDY/4HTTP/2稿SPDYSPDY/3

 HTTP/2SPDYChromeSPDY2016
日本のHTTP/2コミュニティ

 実は、HTTP/2には日本のコミュニティが多くの貢献をしています。活動内容はHTTP/2のサーバ・クライアント実装(ローカルコミュニティとしてはかなり多いです)からIssueに対する議論、テストケースの作成など様々で、RFCに謝辞が載るまでになりました(p94 Acknowledgementsの一番下)。Webの未来に興味のある方は、こうしたコミュニティに参加してみるのも面白いと思います。


 

HTTP/2


 SPDYHTTP/2 HTTPHTTP/2

HTTP/1.1


 HTTP1Web11

 ChromeChrome67
Chromeが1ドメインと確立する接続は6つまで(7つ目以降はブロック)

 

 また、同時接続はネットワークに負荷をかけるため、本来HTTP/1.1の仕様としては2つまでにすべきとされています。

HTTPパイプライン

 実は、HTTP/1.1から、前回リクエストの完了を待たずに次のリクエストを送信してもよいことになっています。これを実現しているのは「HTTPパイプライン」という仕組みです。相手側のリソースに余裕がある限りどんどんリクエストを送ってよく、新たに余裕ができ次第、さらに次のリクエストを送ることが可能です。

HTTPパイプライン
HTTPパイプライン

 

 HTTPHoLHead of Line

 HTTPHTTP


 WebWeb


 11CSSCSS


 HTMLHTMLbase64
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 1


 16ChromeFirefoxCDNContent Delivery Network

 SPDYHTTP/2HTTP/2

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この記事の著者

鳥居 陽介(株式会社ワークスアプリケーションズ)(トリイ ヨウスケ)

株式会社ワークスアプリケーションズ所属。イケてるアプリケーションを死ぬほど楽に作るために研究を続ける日々。社内での立ち位置は「フロントエンドのナウい人」。最近エバンジェリストという肩書きが付いた。趣味は作曲とスノーボード。 Blog: http://jinjor-labo.hatenablog.com/ ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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