連合赤軍事件は失敗した自己啓発セミナーだった
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- 発売日: 2008/04/26
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﹃m9﹄という雑誌に原稿を書いてます。
連合赤軍の大量粛正事件と現代の就職活動の共通点みたいな話です。
連合赤軍の大量粛正とは、森恒夫と永田洋子が連合赤軍という組織の中で権力を掌握しようとするために起こったというのが定説だと思うけど、実はそうではなくて、当時日本に持ち込まれたばかりの自己啓発セミナーのメソッドを永田洋子が持ち込み、それをよく知らないままに森恒夫が運用したのだという説を取りあげています。
大勢でひとりを責めたてて、自己反省を促すという総括の手法は、自己啓発セミナーのメソッドそのもの。そのあとでやさしいことばをかけることで、その人間の回復を促すのがセミナーの基本なのだけど、森はそういったコントロールをしなかったために集団ヒステリーに発展したというのだ。
これは連合赤軍事件を取りあげているアメリカの社会学者のパトリシア・スタインホフの説なのだけど、なぜか本人は自著の中でこの説を軽く指摘するだけで、深く考察しようとしていない。もう少しこの説を検討する必要があるように思うのだけど。
- 作者: P・スタインホフ,木村由美子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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