産経歴史戦のナヌムの家観。
6/22分です。パズドラのCMで、美女美男が﹁パズー﹂﹁ドーラ﹂と呼び合うものがありましたが、あれを﹃天空の城ラピュタ﹄のキャラで想像するとおかしいですね。
︻歴史戦 第3部 慰安婦・韓国との対話︵1︶前半︼﹁日本びいき﹂ある元慰安婦の死 ﹁反日﹂でひとくくり、1面トップ+︵1/3ページ︶ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140622/kor14062212040003-n1.htm
︻歴史戦 第3部 慰安婦・韓国との対話︵1︶後半︼日常溶け込む反日 ﹁ナヌムの家﹂憎悪あおる日韓左派の展示+︵1/4ページ︶ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140622/kor14062214400004-n1.htm
というわけで、阿比留瑠比政治部編集委員と水沼啓子前ソウル支局記者の、韓国珍道中シリーズが始まりました。水沼記者は通訳代わりの意味もあるのでしょうが、ソウル時代はかなり強烈な電波を日本に向けて発信していたので、今回も期待したいところです。そもそも、6月9日から12日までの足かけ4日間だけ韓国に滞在して駆け足で取材して、なにがわかるというのでしょうか。水沼記者が韓国駐在時代の経験を元に今回追加取材した、ということならまだわかるのですが、連載開始前の乾正人編集長のコラムでも、阿比留氏が前面に出ていました。
日本政府︵安倍晋三政権︶による河野談話成立過程の検証は、当然見直しや撤回の糸を含んだものと判断され、さらにつまるところ、歴史の直視を避けようとする姿勢に他なりません。韓国政府︵朴槿恵政権︶が抗議するのも当然なのですが、なぜかこの記事は朴政権の抗議を︽矛盾︾と決めつけています。まさか、﹁歴史﹂という言葉を談話作成過程のみに矮小化して使っているのではないでしょうね。そうした馬鹿げた用法を無視すれば、﹁歴史の直視﹂とは﹁従軍慰安婦問題を矮小化せず直視する﹂という意味でしかあり得ないことは明らかでしょう。
この︵1︶で取材らしきことといえば、新聞記事を読み、ナヌムの家と付属施設を一般コースで見学し、あれこれ言っているだけです。感想はといえば、﹁日韓左派による反日展示﹂。﹁反日﹂という言葉は便利なのですが、縮めすぎのきらいがあります。この場合の﹁日﹂とは、日本国ではなく大日本帝国を指すと考えるべきでしょう。言うまでもなく、日本国にとって大韓民国にとって、共通の敵、と言って悪ければ、共通の克服すべき過去の象徴です。大日本帝国と日本国を一体視し、その復活を願う姿勢こそ、日本国に対する﹁反日﹂姿勢ではないでしょうか。恥ずべき過去を恥じなければ、大人の国にはなれません。このあたりを阿比留氏が書いているのか水沼記者が書いているのか、どちらでも不思議ではないから産経は困ります。