毛布は上ではなく下に敷くべきだった!?
知っておきたい寝具のアレコレ
﹁7時間睡眠がいちばん良い﹂﹁短眠は寿命を縮める﹂……。こうした常識、はたして本当なのだろうか?20年以上睡眠専門医として活躍中の坪田聡氏は、﹁睡眠のよしあしは﹃時間﹄だけでは測れない﹂﹁睡眠は﹃時間﹄と﹃質﹄のかけ算で決まり、質を高めれば5時間でも健康的な毎日を過ごせる﹂と言う。
しかし、短時間の睡眠では、日中にだるさが残る我々にとっては信じられない話だ。どう﹁質﹂を上げればよいというのだろうか。
そこで、最新刊﹃朝5時起きが習慣になる﹁5時間快眠法﹂﹄が話題沸騰の坪田氏に、﹁睡眠専門医がこっそり明かす寝具の正しい選び方、使い方﹂について教えてもらった。
知っておきたい寝具のアレコレ
皆さんは、﹁寝具﹂をどのように選び、使っているだろうか。たとえば、冬の寒い時期にはかかせない毛布。皆さんは、どのように使っているだろうか。
実は毛布は、﹁ふとんと体の間﹂に掛けるより、﹁ふとんの上﹂から掛けるほうが保温効果は高まる。
さらに、あまり知られていないのが﹁毛布の上に寝る﹂という方法。寝ている間、体の熱は下のほうに逃げやすいので、毛布は﹁掛ける﹂より﹁敷く﹂ほうが、保温効果は高まる。毛布を敷く場合、毛足の長いモコモコとした毛布では寝返りが打ちづらくなってしまう。安物の毛足の短い毛布がよい。
目に見える部分であるシーツやカバーは、色にもこだわりたい。色には、人間の気持ちをコントロールする力がある。政治家が、スピーチの内容や場所に合わせてネクタイの色を替えているのは有名な話だ。
ぐっすり眠るのに一番適しているのは緑。緑は副交感神経に作用し、気持ちを鎮め、興奮を抑えるように働きかける。とくに、繊細でイライラしやすい人や、不安を抱えやすい人の気持ちを和らげることに抜群の効果を発揮する。また、高血圧気味の人の睡眠改善にも実績がある。
また、黄色もよい。イメージだけでは、かえって目が冴えてしまいそうな気がするが、黄色も高い睡眠効果を発揮する。
黄色には睡眠ホルモン・メラトニンの分泌を促進させ、深い睡眠を体にもたらす効果があるのだ。
さらに黄色には、判断力や思考力を高める効果もある。漠然とした不安や悩みごとが頭の中をめぐって眠れないということも、黄色い寝具によって解消するだろう。