200795

 

 だが、各行ベースでいえば、ゆうちょ銀と手を組む魅力は大きい。一部地銀は水面下で日本郵政と接触し、さまざまなかたちでの連携を模索している。それだけに、強力な顧客基盤と店舗網を持つ日本郵政グループで自行の住宅ローン商品を扱ってもらえるとなれば、抜け駆けがあってもおかしくないという不安が業界に広がった。地銀協の小川是会長(横浜銀行頭取)は9月12日、「横浜銀として受けるつもりはない」と自行の対応を表明し、牽制した。

 しかし、業界の不安は現実のものとなった。

 提携に対する回答は9月18日に締め切られ、前述した地銀のうち10行は誘いに応じなかった。ところが、スルガ銀行は態度を明らかにしないまま。交渉が継続される見通しだ。