2013.10.07
自分が死んでから30日後に地球が滅亡すると知ったらどうしますか?
『現代ビジネスブレイブ グローバルマガジン』---「ニューヨークタイムズ・セレクション」より![](https://gendai.ismedia.jp/mwimgs/3/f/1280m/img_3f30f9faedf816ec2eb8bb38488a7078264620.jpg)
人生に重要な意味を与える当たり前の認識
私は死後の世界を信じている。
と言っても、死んでも意識のある存在として生き続けると思っているわけではない。私は、死は無条件かつ不可逆的な生命の終わりだと固く信じている。
死後の世界に対する私の信念というのは、もっと当たり前のものだ。それは、私が死んだ後も人は生き続けているということだ。おそらく誰もが自分の存在について、同様の前提があるだろう。
人類は永遠に存続し得ないことは理解しているが、ほとんどの人は、自分たちが死んだ後も、少なくとも当分の間は存在し続けることが当たり前だと思っている。
しかし、当然と思っているがゆえに、その重要性をあまり考えていない。私は、この信念は人生において、極めて重要な役割を果たしていると考えている。それは密かに、しかし決定的なかたちで、私たちの価値観やコミットメント、そして、何をやるべきかその判断を形づくっている。たとえそれが見知らぬ人でも、自分の死後も他者が生き続けるということは、ときに自分自身や愛する者たちが生存すること以上に重大になり得るのだ。