インタビュー
12月30日より発売予定だったXbox 360用ソフト﹁ドリームクラブ ゼロ﹂の発売延期が発表され、お詫びの動画が話題を呼んでいますが、発売延期の原因となったかもしれない問題が浮かび上がってきました。
GIGAZINE読者からのタレコミによると、PCゲームソフト、コンシューマゲームソフト等のシナリオ制作を手がけている有限会社エヌジーエックス(Team N.G.X)が、﹁ドリームクラブ ゼロ﹂のシナリオ制作を委託されて実際にシナリオを制作したものの、制作費の一部が未払いとなっており、現在法廷で係争中だということでした。
これに関する詳しい状況を確かめるため、Team N.G.Xの代表である安能真さんにどういうことになっているのか、お話を伺ってきました。Team N.G.Xに対するインタビューの詳細は以下から。シナリオ制作会社 Team N.G.X
http://ngx.jp/
◆ドリームクラブとは?
ピュアな心の持ち主だけが入店できる大人の社交場﹁DREAM C CLUB﹂の会員となり、店で働く﹁ホストガール﹂との恋愛をすることが目的の恋愛シミュレーションゲームです。2009年8月27日にディースリー・パブリッシャーより第1作目﹁ドリームクラブ﹂が発売され、初日の売上本数が2万3000本を突破。2007年1月に発売されたバンダイナムコゲームスの﹁アイドルマスター﹂を超える初日販売本数を記録した人気タイトルです。
今回問題となった﹁ドリームクラブ ゼロ﹂は、﹁ドリームクラブ﹂の続編にあたり、前作の約半年前を描いた作品となる予定でしたが、いったいどんな事情で法廷にまで持ち込まれる争いが生じてしまったのでしょうか。
GIGAZINE(以下、Gと省略)‥
今回、読者からのタレコミでこんな事態になっているということを知ったのですが、一体どのような状況なのでしょうか。
有限会社エヌジーエックス 安能 真 代表(以下、NGXと省略)‥
自分の周辺でちょっと話をしていた程度なのですが、その中で﹁ネットニュースに話してみれば?﹂と言ってくれた人がいて、僕は﹁呼ばれたら行くよ﹂と答えていたのですが、その仲間のうちの誰かが連絡してくれたのかもしれませんね。
有限会社エヌジーエックス 安能 真 代表。事案が事案だけに今回は同じ代表らしい格好で答えてもらうことになりました。
G‥
かなり前から問題になっているとのことですが。
NGX‥
こうして問題になったのは2010年3月です。僕自身、ライター歴が20年なのですが、ここまでの状況になったのは初めてで、かなり戸惑っています。参っていると言ったほうが正しいですね。
G‥
まずはシナリオ制作会社としてのTeam N.G.Xについてお聞きしたいと思います。最初は個人的にシナリオ制作をしていたのですか?
NGX‥
もともと僕は雑誌のライターをやっていたんですが、その時にライター集団でゲームの攻略本の編集をやっていたんです。その後、シナリオを書くのに特化した人間だけを集めて、シナリオメインでやるようになりました。会社の形を取っていますが、これはある会社と仕事をするときに法人化する必要があると言われて有限会社にしたもので、中身は数人が集まったライター仲間のグループみたいなものです。
G‥
クレジットとしてTeam N.G.Xの名前はあちこちで見るんですが、こうしたインタビューにはあまり出ていませんよね。
NGX‥
基本的には裏方なので、あまり出ませんね。グループなのでTeam N.G.Xって名前をつけたんですけど、ゲームのクレジットで﹁Team N.G.X﹂って出ると個性が感じられなくなるって言われたことがあって、名前を出せるものは出すようにしています。
G‥
ドリームクラブ自体は、1作目が2009年の8月に発売されていますが、1作目にも関わっていたのですか?
NGX‥
1作目は一切関わっていません。僕たちが担当したのは﹁ドリームクラブ ゼロ﹂のシナリオの仕事として契約したものだけです。﹁ドリームクラブ ポータブル﹂というのがPSPから出ていますが、これも前作の移植なので僕たちには関係ありません。
﹁ドリームクラブ ゼロ﹂発売延期の真相か、シナリオ制作費未払いの件についてTeam N.G.Xにインタビュー
![](https://i.gzn.jp/img/2010/11/26/dreamclub_ngx_interviews/top4.jpg)
![](https://i.gzn.jp/img/2010/11/26/dreamclub_ngx_interviews/DSC_3515_m.jpg)
![](https://i.gzn.jp/img/2010/11/26/dreamclub_ngx_interviews/001_m.jpg)
◆係争のポイント NGX‥ お話できる部分からまとめていくと、まず現在訴訟を行っていること自体は事実です。契約金の未払いが主な係争事項になっています。係争の主なポイントをまとめてしまうと、次のふたつです。 まず﹁シナリオを書いた分のお金が払われていない﹂。これがひとつです。今回は制作会社がタムソフトで、少なくともシナリオ関連の制作はタムソフトがすべて行っているはずです。販売はディースリー・パブリッシャーで、制作と販売が別の会社で行われる形ですね。タムソフトとディースリー・パブリッシャーの関係がどうなっているのかは分かりません。僕のほうからディースリー・パブリッシャーに連絡をしたこともありません。それ自体は一般的なことで、実際の契約は制作会社のタムソフトと行い、連絡もディースリー・パブリッシャーとではなく制作会社のタムソフトと行います。
![](https://i.gzn.jp/img/2010/11/26/dreamclub_ngx_interviews/101.png)
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![](https://i.gzn.jp/img/2010/11/26/dreamclub_ngx_interviews/004_m.jpg)
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