国立新美術館(東京都港区)は3月8日(水)から6月5日(月)まで「ミュシャ展」を開催します。アール・ヌーヴォーを代表する芸術家であるアルフォンス・ミュシャが、晩年の17年間を捧げた超大作「スラヴ叙事詩」全20点を、チェコ国外で初めて展示。同時に、ミュシャが同作を描くまでの足跡を約100点の作品でたどります。
▽ ミュシャ展
1860年にオーストリア領モラヴィア︵現チェコ︶で生まれたミュシャは、34歳の時に手掛けた舞台﹁ジスモンダ﹂のポスターで一躍注目を集め、アール・ヌーヴォーを代表する芸術家の一人として知られるようになりました。女性や植物などのモチーフを美しい曲線で描いた独自の作風で、今なお多くの人々を魅了し続けています。
ミュシャは華やかなポスターや装飾パネルのデザインを手掛ける一方で、故郷・チェコや自身のルーツであるスラヴ民族のアイデンティティーをテーマにした作品を描き続けました。同展では、ミュシャがその集大成として50代からの17年間を捧げた油彩画﹁スラヴ叙事詩﹂を、チェコ国外で初めて展示します。同作は、縦約6m×横約8mの巨大なキャンバス全20点で構成。サイトでは、迫力の展示風景を動画で公開しています。
そのほかにも、ミュシャが無名時代に描いた自画像や、出世作となった﹁ジスモンダ﹂のポスター、美しい女性たちを描いた連作﹁四つの花﹂﹁四芸術﹂など、さまざまな作品を展示します。当日の観覧料は一般が1,600円、大学生が1,200円、高校生が800円︵すべて税込︶です。開館スケジュールなどの詳細は、展覧会のサイトをどうぞ。