インターネットはこうして創られている~IETFの仕組み

第2回:IETFの使命と構造



 IETFInternet Engineering Task Force IETF


 IETF

 

 Rough consensus and running code

 IETF

8108


 IPInternet ProtocolSMTPSimple Mail Transfer Protocol

 11088
IETFのエリアとワーキンググループ
Applications Areaさまざまなネットワークアプリケーションとそのプロトコルに関するエリア。電子メールに関連するプロトコルについて議論するワーキンググループやセカンドライフのような仮想世界を構成するエージェントに関連するプロトコルを議論するワーキンググループなど、13のワーキンググループがある。
General AreaIETFそのものの運営に関わるルールなどを議論するエリア。現在、このエリアに属すワーキンググループは無い。
Internet Areaインターネットの基盤に関わるプロトコル及び新しい通信技術をインターネットで利用するために必要なプロトコルに関するエリア。IPv6展開に必要な技術に関するワーキンググループ、移動通信に関連するプロトコルを議論するワーキンググループ、WiMAXやセンサネットワーク用無線通信技術をインターネットで利用するために必要な技術を議論するワーキンググループ等、30のワーキンググループが属す。
Operations and Management Areaインターネットの運用管理に関連する技術に関するエリア。IPv6ネットワークの運用技術に関するワーキンググループやネットワーク構成情報の記述形式に関するワーキンググループ等、15のワーキンググループが属す。
Real-time Applications and Infrastructure Area音声コミュニケーションやビデオ通信などリアルタイム通信アプリケーションとそのプロトコルに関するエリア。ストリーミングやIP電話に関連するプロトコルを議論するワーキンググループなど、17のワーキンググループがある。
Routing Area経路制御及び経路制御情報交換プロトコルに関するエリア。より効率の良い経路制御方式に関する議論を行うワーキンググループやマルチキャスト通信のための経路制御に関するワーキンググループ、ルータの多重化に関するワーキンググループ等、15のワーキンググループが属す。
Security Areaセキュリティとセキュリティ関連技術に関するエリア。暗号化メールに関するワーキンググループや、鍵交換方式に関するワーキンググループ、利用者認証の方式に関するワーキンググループ等、17のワーキンググループがある。
Transport Areaトランスポートプロトコルに関するエリア。TCP(Transmission Control Protocol)の拡張に関する議論を行うワーキンググループや、新しいデータグラム型トランスポートプロトコルであるDCCP(Datagram Congestion Control Protocol)に関するワーキンググループ等、14のワーキンググループが属す。

全体を見渡すIESG


 調IETFIESG Internet Engineering Steering Group
IETFの構造

 IESGIETF2IETF2

 IETF

IRTF


 IRTFInternet Research Task Force

 IRTFIETF13

 IETF姿LANIEEEWebWorld Wide Web Consortium W3CIETF

 IETF

 IETF

 IETFRFCRequest for Comments

関連情報

2009/10/20 06:00


砂原 秀樹
(すなはら ひでき) 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授/奈良先端科学技術大学院大学情報科学科学研究科教授(兼任)。慶應義塾大学の村井 純教授が主宰するWIDEプロジェクトでボードメンバーを務める。