ジャンル:ストレージサーバー構築ソフト
ライセンス:GNU AGPL version 3
作者:Frank Karlitschek氏
URL:http://ownCloud.org/

 ownCloudは、クラウドサービスである「DropBox」のようなストレージ管理サーバーを構築するためのソフトである。SSLを使った暗号化通信に対応しているため、インターネット経由で利用することも可能だ。

 オンラインストレージサービスを提供するサーバーを構築できる(写真1)。ファイルのアップロードやダウンロードは、基本的にWebブラウザを使う。WebDAVにも対応しているので、ファイルマネージャ「Nautilus」からアクセスすることも可能だ。

写真1 ownCloudのファイル一覧画面
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 最新版は「1.2」だが、Ubuntu 11.04の公式リポジトリ経由で入手できるパッケージは「1.1」となっている。ここでは「Ubuntu 11.04 Desktop 日本語版」のサーバー環境に「1.1」のパッケージをインストールすることを前提に説明する。

 最新版を使いたいときは、ownCloudの公式サイトからソースファイルをダウンロードし、コンパイルしてからインストールすることになる。

インストール

 ownCloudのインストールは、次のコマンドを実行するだけである。

$ sudo apt-get install ownCloud 
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 MySQLroot

 SSLSSLownCloudSSL3

 ownCloudSSL

 SSLUbuntuOpenSSL使使/1
図1 SSLを設定するための手順
(1) 鍵や証明書を保存しておくディレクトリを作成する
(2) 暗号化/ 復号化で利用する「秘密鍵」(拡張子は「.key」)を生成する
(3) 生成した秘密鍵に対応した証明書を発行するための「CSR」(証明書署名要求。拡張子は「.csr」)を生成する
(4) 秘密鍵とCSR を使って「サーバー証明書」(拡張子は「.pem」)を発行する
(5) 秘密鍵のパスフレーズを削除する
(6) Web サーバーでSSL 通信できるように設定する