「ウィザードリィのアイテム」の版間の差分
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== アイテムの分類 ==
[[ウィザードリィ]]とともに[[コンピュータRPG]]黎明期の代表作に数えられる「[[ウルティマ|ウルティマシリーズ]]」では、イベント用アイテム以外は必要最低限のものしか登場しないのに対し、ウィザードリィでは多数のアイテムが登場する。シナリオ#1 - 3、5においては商店に売却したアイテムの情報が保存され、新しいものを売る度に購入画面に表示されるアイテムが増えていく。これは今日のコンピュータRPGに多く見られるアイテムコレクションという[[やり込み]]要素のはしりと言える{{要出典|date=2024年6月23日 (日) 04:16 (UTC)}}。
本シリーズに登場するアイテムは、主に次のように分類される。
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=== ワードナの魔除け Amulet of Werdna ===
Apple II版での名称は「Werdna's Amulet」。▼
[[ウィザードリィのシリーズ一覧#WIZ_PG|シナリオ#1]]と[[ウィザードリィのシリーズ一覧#WIZ_ROW|#4]]に登場する。どちらのシナリオも、このアイテムを手に入れることが目的だが、#1と#4では手に入れようとする人物が逆転している。所持する者を様々な攻撃から守り、体力回復や瞬間移動の力も秘めている。巨大な力を秘めているため、#4では触れるためにはミスリルグローブを手に装着する必要があるとされたが、ソフトークオールスターズ︵#4の世界において、#1で魔除けを入手したパーティ︶は剣の切っ先にぶら下げて持ち帰っている。 製作者や[[ウィザードリィの登場キャラクター#トレボー Trebor ︵#1,#4︶|トレボー]]が手にした経緯は機種や攻略本、小説などによって ▲Apple II版での名称は「Werdna's Amulet」。
=== ニルダの杖 Staff of Gnilda ===
[[ウィザードリィのシリーズ一覧#WIZ_KOD|シナリオ#2]]と[[ウィザードリィのシリーズ一覧#WIZ_LOL|#3]]に登場する。リルガミンの街をあらゆる災害や害意を持つ存在から守っていた。だが、リルガミンの中で産まれた者には効果を発揮しないという弱点を持ち、そこを突いたダバルプスに奪われてしまう。ダイヤモンドの騎士の装備を手にしたマルグダとアラビクの姉弟によってダバルプスは倒されるが、断末魔に叫んだ呪いの言葉によってリルガミンの城の崩壊と共に地下深くに封じられてしまう。その後、ダイヤモンドの騎士の装備を身に付けた冒険者の手でリルガミンの街に返還され、ニルダ寺院に保管される。しかし、30年後にリルガミンを襲った天変地異を防ぐことはこの杖でも不可能だった。▼ 日本語PC版やFC版IIの説明書では「グニルダの杖」と表記されていたが、1990年発売のFC版IIIにおいて「ニルダの杖」と表記されて以降、この名で定着している。
▲[[ウィザードリィのシリーズ一覧#WIZ_KOD|シナリオ#2]]と[[ウィザードリィのシリーズ一覧#WIZ_LOL|#3]]に登場する。リルガミンの街をあらゆる災害や害意を持つ存在から守っていた。だが、リルガミンの中で産まれた者には効果を発揮しないという弱点を持ち、そこを突いたダバルプスに奪われ === ダイヤモンドの騎士の装備 ===
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=== イアリシンの宝珠 Orb of Earithin ===
シナリオ#3に登場する。リルガミンを襲った天変地異の原因を探ることができると言われている宝珠で、大地の宝珠とも呼ばれる。宝珠は[[ウィザードリィの登場キャラクター#エル' ケブレス L'kbreth ︵#3︶|エル’ケブレス]]が守護しており、善と悪が調和した象徴である中立の水晶を持たない者は宝珠に近づくことすらできない。善と悪の性格の冒険者が協力した後にリルガミンに持ち帰ることとなる。なお、別の場所には'''ミューズフェスの宝珠'''︵'''Orb of Mhuuzfes'''。ムフーズの宝珠とも︶という偽物があ {{要出典範囲|date=2015年10月|シナリオ#5では﹁リルガミンの宝珠﹂として登場し}}、ブラザーフッド寺院に入る時の通行証となるほか、三軸の門に入るときにも必要となる。 === コズミックフォージ Cosmic Forge ===
[[ウィザードリィのシリーズ一覧#WIZ_BCF|シナリオ#6]]に登場する。書いた望みが全て叶うと言われる魔法のペンである。異界の悪魔からこのペンの存在を聞いた[[ウィザードリィの登場キャラクター#災いの王 Bane King ︵#6︶|災厄の王]]と[[ウィザードリィの登場キャラクター#ゾーフィタス Xorphitus ︵#6︶|ゾーフィタス]]らが異次元へ乗り込み奪い去ってきた。だが異次元から持ち去る過程で、ペンの本来の安置場所コズミックサークル以外の場所で望みを書いた場合、書いた者に望みを叶える代わりに災いをもたらす、という一文を書き加えたために、ペンは呪いの品と化した。そして災厄の王は望みを叶えることと引き換えに死ぬことができない身体となり、王妃は自らの命を失い、ゾーフィタスは善と悪の2つに分裂し === アストラル・ドミナ Astral Dominae ===
[[ウィザードリィのシリーズ一覧#WIZ_CDS|シナリオ#7]]と[[ウィザードリィのシリーズ一覧#WIZ_8|#8]]に登場する。惑星ガーディアに隠されていた宝珠で、この宇宙の法則の全てが記されていると言われている。コズミックフォージの力でガーディアの位置は隠されていたが、サークルからペンが盗まれたことで存在が全宇宙に知れ渡ってしまい、アンパニ族、ティーラング族、そして科学者[[ウィザードリィの登場キャラクター#ダークサヴァント Dark Savant ︵#7-8︶|ダークサヴァント]]等が大挙してガーディアに押し寄せ === カシナートの剣 Blade Cusinart ===
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シナリオ#4で、この武器を装備中の敵キャラクターのグラフィックという形で初めてゲーム中に正式なカシナートの剣らしきグラフィックが登場したがそれは'''剣山のごとく4本の刃が設置された円盤が何らかの力によって回転する姿'''を描いた物であった。主人公ワードナは魔術師であるため武器として装備できないものの、﹁[[ミキサー (調理器具)|かき混ぜ器︵Blender︶]]﹂として重要アイテムの作成に必須となっている。 モデルとなったのはアメリカの[[家電メーカー]]、[[クイジナート|クイジナート社]]のフードプロセッサである。「クイジナート」はアメリカにおいて「フードプロセッサ」の代名詞として通用するメーカーで、原作者による走り描きのようなイラストによって、フードプロセッサのパロディ武器であることが明らかになった。ロバート・ウッドヘッドは「冗談アイテムのつもりだった」と述べている<ref name="wpf19" />。綴りはネタ元から「'''i'''」を1字抜いたものになっているが、Macintosh版のアイテム名はネタ元そのままの「Blade Cu'''i'''sinart」になっている。▼
日本においては、資料が少ない時期に執筆された攻略本の記事で「'''伝説の名工カシナートによる剣'''」だという独自の解釈が紹介されていた。日本製の派生作品にもそうした解釈を踏まえた設定が多い{{refnest|group="注"|『外伝II』の関連書籍では強力な魔法剣としてイラスト付きで紹介しておきながら、「最近ではミキサー紛いの代物であるとの説が流布し、戦士たちを不安がらせている」とセルフパロディ化している<ref>{{Cite book |和書 |author=ベニー松山(監修)|authorlink=ベニー松山|title=ウィザードリィ・外伝II イマジネーションズ ガイドブック |year=1993 |publisher=[[アスキー (企業)|アスキー]] |series=アスキームック |page=2}}</ref>。アイテムのグラフィックが表示される『DIMGUIL』でも一般的な刀剣の形状をしている。}}。なお、日本で家電としてのクイジナートのフードプロセッサが話題になるのは2000年代後半からであった{{要出典|date=2024年6月23日 (日) 04:16 (UTC)}}。▼
▲モデルとなったのはアメリカの[[家電メーカー]]、[[クイジナート|クイジナート社]]のフードプロセッサである。﹁クイジナート﹂はアメリカにおいて﹁フードプロセッサ﹂の代名詞として通用するメーカーで、原作者による走り描きのようなイラストによって、フードプロセッサのパロディ武器であることが明らかになった。ロバート・ウッドヘッドは﹁冗談アイテムのつもりだった﹂と述べている<ref name="wpf19" />。 ▲日本においては、資料が少ない時期に執筆された攻略本の記事で﹁'''伝説の名工カシナートによる剣'''﹂だという独自の解釈が紹介されていた。日本製の派生作品にもそうした解釈を踏まえた設定が多い{{refnest|group="注"|﹃外伝II﹄の関連書籍では強力な魔法剣としてイラスト付きで紹介しておきながら、﹁最近ではミキサー紛いの代物であるとの説が流布し、戦士たちを不安がらせている﹂とセルフパロディ化している<ref>{{Cite book |和書 |author=ベニー松山︵監修︶|authorlink=ベニー松山|title=ウィザードリィ・外伝IIイマジネーションズ ガイドブック |year=1993 |publisher=[[アスキー (企業)|アスキー]] |series=アスキームック |page=2}}</ref>。アイテムのグラフィックが表示される﹃DIMGUIL﹄でも一般的な刀剣の形状をしている。}}。なお、日本で家電としてのクイジナートのフードプロセッサが話題になるのは2000年代後半からであった。 また、外伝シリーズの携帯電話移植版である'''ネザードメイン'''においては'''カルナリアの剣'''というオリジナルの名前に変更されている。
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=== 盗賊の短刀 Dagger of Thieves ===
シナリオ#1,2,6,7に登場する武器。シナリオ#1,2に登場するものは、盗賊にとっての最強クラスの武器であると同時に、性格や能力値条件を満たさずとも盗賊を忍者に転職させる特別な力を秘めている︵ただし力を発揮すると失われる︶。まともにプレイしてはシナリオクリア前に忍者の転職条件を満たすのは厳しいので、この武器を見つけることが忍者への近道といえる。シナリオ#3にも盗賊や司教を忍者に変える'''[[バタフライナイフ]]'''︵蝶のナイフ︶が登場する。シナリオ#6以降では、盗賊系が装備できる強力な武器として登場するが、転職の効果はない。▼ Apple II版での名称は「Thieves Dagger」。
▲シナリオ#1,2,6,7に登場する武器。シナリオ#1,2に登場するものは、盗賊にとっての最強クラスの武器であると同時に、性格や能力値条件を満たさずとも盗賊を忍者に転職させる特別な力を秘めている︵ただし力を発揮すると失われる︶ === 手裏剣 Shurikens ===
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もともと、古代欧州風の世界観に侍や忍者などの日本起源の異端的な要素が登場したのは、黒澤明の時代劇やニンジャムービーと呼ばれる忍者を主役とした娯楽映画を見ていたというウッドヘッドの嗜好による<ref name="wpf18" />。後のインタビューでは、[[ジェームズ・クラベル]]の小説﹃[[将軍 (小説)|将軍]]﹄︵1975年︶の影響であったと述べている<ref name="#1">[https://www.4gamer.net/games/044/G004471/20160407001/ Wizardryは,連綿とつながる文化の鎖の1ピース――生みの親,狂王ことRobert Woodhead氏に聞く,その源流と80年代アニメの話]4Gamer.net 2016年4月9日</ref>。 === 村正 Muramasa Blade! ===
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﹃[[ログイン (雑誌)|ログイン]]﹄1991年 No.12にて、サーテックからの情報として村正の正体はミキサーの刃のような武器だと紹介されたことがあったが、これはカシナートの剣との混同である<!--この記事で忍者増田も金盥鉄五郎がサーテックの人から直接聞いた話としており、又聞きである-->。このことを聞いたウッドヘッドがそれはカシナートのことであり、ムラマサは日本刀であると否定している<ref>{{Harvnb|WPF_1|1992|pp=19 - 20}}</ref>。 ちなみに、#1では﹁村正が有ればレベル1の侍でも、[[ウィザードリィ#モンスター|ポイズンジャイアント]]を一撃で倒せる﹂という伝説があった上、プレイヤー間で村正を手に入れた座標を教え合うという光景が、[[宝島社]]の雑誌﹃[[ファミコン必勝本|Hippon Super!]]﹄を賑わせていた︵[[徳間書店インターメディア]]の雑誌﹃[[テクノポリス (雑誌)|テクノポリス]]﹄にも同様の企画があった︶。ちなみに、入手はドロップするモンスターと確率で決定され、座標は関係ない。ただし、レベル1の侍がポイズンジャイアントを一撃で倒せるというのは事実である︵ストレングスの数値による︶ === 君主の聖衣 Garb of Lords ===
シナリオ#1、2、4に登場する。ロードにしか装備出来ない鎧で、身に付けるだけで防御力だけでなく自動回復などのさまざまな特殊能力が備わる。Macintosh版にて﹁Armor of Lords﹂に名称変更された後に、移植されたFC版やアスキー版外伝シリーズではそちらが採用されて﹁聖なる鎧 Armor of Lords﹂に名称が変わっている。シナリオ#4では一応ワードナも装備可能だが、 日本では、手裏剣、村正と併せて「三種の神器」と呼ばれ、その人気ゆえに、本来これら三種が登場しないシナリオ#3の移植であるFC版『II』にも登場することとなった
因みにテーブルトークRPG版ではローブ+9の防具として登場
== 注釈 ==
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