「ウナギ」の版間の差分
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T-Chouette (会話 | 投稿記録) 「輸入ウナギの安全性問題」に、産地偽装事例を追記し段落分け |
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=== 輸入ウナギの安全性問題 ===
2003年に[[台湾]]産鰻から合成抗菌剤[[スルファジミジン]]が検出され残留農薬に関する調査が厳重化され始める。2005年には[[らでぃっしゅぼーや]]が台湾産を国産と偽って販売し、しかもその蒲焼から合成抗菌剤[[エンロフロキサシン]]が検出された。
2007年6月29日、アメリカの[[アメリカ食品医薬品局|FDA]]は中国産のウナギ、エビ、ナマズの1/4に発ガン物質が検出されたとして輸入方法を変更した。今までは検査なく輸入可能であったが、第三者機関の証明書の添付を義務付けた<ref>読売新聞2007年6月29日</ref>。中国政府は自国の検査証明書で通関可能とするよう交渉中である。 検出された物質のうち[[ニトロフラン]]と[[マラカイトグリーン]]は動物実験で発ガン性が確認され、中国でも魚介類への使用が禁止されている物質であった。マラカイトグリーンは以前に中国産のウナギから日本でも検出されたことがある。ウナギの日本国内消費量10万トンのうち6万トンは中国産であり、これをきっかけに日本国内でのウナギの売れ行きは激減した。
これに関して[[日本鰻輸入組合]]森山喬司理事長は、アメリカに輸入されたウナギから上記の物質が検出されたものの、「日本に輸入されている中国産ウナギは中国政府による検査・各工場の自主検査、日本での命令検査をパスしており安全だ」「ウナギが危ないと連日報道されて消費者の不安があおられ、ウナギの売れ行きは激減している。いかに努力して安全なものにしているか実態を理解してほしい」とコメントしている<ref>秋田魁新報 2007年7月10日</ref>([[中国産食品の安全性]]も参照のこと)。
中国側の検査の実情として、中国の国家品質監督検査検疫総局は2007年7月11日、中国の食品会社41社の安全管理に問題があったとして、輸出差し止めとした。このうち11社は、日本向けに水産食品を輸出、そのうち5社はウナギのかば焼きであった。これらの工場は日本の通関時に違反事例を起こしており、既に日本への輸入は止められている。また15社は中国側の検疫手続きを免れていたことが判明している<ref>日経新聞2007年07月11日 および 共同通信2007年07月11日</ref>。また日本側検査の信頼性については、厚生労働省名古屋検疫所は同日︵2007年7月10日︶基準値の勘違いなどのミスで殺虫剤[[ベンゼンヘキサクロリド]]が残留する中国産ショウガ25トンが流通してしまったことを発表している<ref>朝日新聞2007年07月11日</ref>。また森山喬司理事長の所属する佳成食品株式会社は、2007年7月に細菌多数につき食品衛生法違反でウナギ廃棄を命じられている<ref>[http://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/1-4/0707.html 厚生労働省 輸入食品等の食品衛生法違反事例︵平成19年7月分︶]</ref>。そんな事もあり、2007年の土用の丑の日の各[[コンビニエンスストア|コンビニ]]や[[スーパーマーケット|スーパーマーケット]]は前年にくらべ値段は高くなったものの国産ウナギ使用のうな重等をアピールしていた。 [[コープさっぽろ]]は2007年の土用の丑の日の翌日になって、2007年7月31日に[[日本水産]]の子会社に委託していた中国産鰻から発ガン性のある抗菌剤を検出したと発表、回収を開始した<ref>北海道新聞2007年8月1日</ref>。このウナギはweb上では﹁抗生物質などの薬品をほとんど使用していません﹂と宣伝され、店頭では﹁コープ札幌で取り扱っているうなぎは報道等で取り上げられているうなぎとは別の商品なので安全です﹂と広告されていた。 一方、国内産うなぎと称して販売されているうなぎの中にも、実際には外国産と表示すべきものがあり([[産地偽装]])、[[台湾]]から輸入したうなぎに「愛知三河 一色産うなぎ」ブランドを付して流通させていたという事例があった<ref>垣田達哉「食にメス ブランドうなぎの真実 漁協ぐるみの“確信犯”」[[産経新聞]]2008年6月20日付朝刊19面。</ref><ref>一色うなぎ漁業協同組合「[http://www.katch.ne.jp/~unagi/owabi.htm お詫び]」、2008年6月17日付、2008年6月20日閲覧。</ref>。これを受け2008年6月18日、[[農林水産省|農水省]]はそのようなうなぎが[[農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律|JAS法]]に違反しているとして業界団体等に適正な表示を依頼する文書を発出した<ref>
[http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/kansa/080618.html 養殖うなぎの原産地表示の適正化について]、2008年6月20日閲覧。</ref>。
=== 食材 ===
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* [[うなぎのぼり]]
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{{Reflist}}
== 関連項目 ==
{{wikispecies|Anguilla_japonica}}
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