カバードボンド
カバードボンド︵covered bond︶は、社債のうち住宅ローン債権などの資産の裏づけのあるもの[1]。欧米で発行されているが、2008年1月現在、日本では発行されていない。
通常の無担保社債は高い信用格付けを得ることが難しく、発行体のバランスシート上負債として計上される。これらの欠点に対処するため、資産担保証券が考案された。資産担保証券は資産の裏づけを元にSPVが発行する債券であり、オリジネータのバランスシートには載らない︵オフバランス︶。しかし、資産の価値が劣化すると元利支払が滞るため、2007年以降の信用収縮に伴い投資家の信頼を失った。
カバードボンドはこれらの中間的存在であり、通常の無担保社債と同様、金融機関など自らが発行する︵発行体のバランスシート上負債として計上される[2]︶が、資産の裏づけを受けるためSPVによる保証を受けているので高格付けが得られる。
脚注
(一)^ 参考: 新生銀、カバードボンド発行を再度延期、ロイター、2008年7月1日付、2008年7月19日閲覧。
(二)^ 天野太球磨、米銀を再び窮地に追い込む﹁カバードボンド﹂導入の衝撃、ダイヤモンド・オンライン、2008年7月14日付、2008年7月19日閲覧。