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{{Otheruseslist|鳥|迷彩やステルス等の概念|カモフラージュ|その他の用法|カモ (曖昧さ回避)}}
{{Redirectlist|鴨|同じ漢字で表記することもある鳥|アヒル|その他の用法|鴨 (曖昧さ回避)}}
{{生物分類表
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|英名 = [[w:duck|Duck]]
}}
'''カモ'''︵'''鴨'''、鳧、{{lang-en-short|[[w:duck|Duck]], [[w:quacker|quacker]]}}︶とは、[[カモ目]][[カモ科]]の[[鳥類]]のうち、[[雁]]︵カリ︶に比べて体が小さく[[首]]があまり長くないものの総称。[[分類学]]上のまとまった群ではない。冬羽︵[[繁殖羽]]︶では[[雄]]と[[雌]]で色彩が異なるが、[[カルガモ]]のようにほとんど差がない == 概要 ==
[[日本]]では主に [[野生]]種では生息数 [[日本語]]と異なり[[英語]]の {{lang|en|duck}} など[[ヨーロッパ]]の言語では、基礎語彙のレベルでは野生の鴨︵{{lang-en-short|wild duck}}︶と家禽の[[アヒル]]︵{{lang-en-short|domestic duck}}︶を区別しないので、翻訳に際して注意が必要である。[[バリケン]]も鴨の範疇に入る。雄は {{lang|en|drake}} ともいう。[[中国語]]︵鸭/鴨、yā︶においても、日常会話では認知的に両者を区別していないため注意が必要である。 == 利用 ==
===食材===
[[ファイル:Duck meat dish Italian food.jpg|サムネイル|鴨肉料理]]
鴨は日本では[[古代]]から好んで食べられており、各地の[[貝塚]]から発見される鳥の骨の中で最も多いのがマガモの骨である。[[奈良時代]]の﹃[[播磨国風土記]]﹄には﹁鴨の羹﹂が登場する。しかし時代が下るに連れ、貴族や支配階層の間では[[キジ|雉]]や[[ツル|鶴]]などが好まれるようになり、鴨は庶民が食べる下等なものとされていった。▼ [[File:Roast duck rice in Singapore.jpg|230px|thumb|[[シンガポール]]の[[鴨飯]]]]
鴨肉は食用とされ、[[日本料理]]では[[鴨鍋]]や[[じぶ煮]]、[[すき焼き]]、[[鴨南蛮]]、焼き料理などに使われる。生食は避けるべきという意見もあるが、新鮮な鴨肉を[[たたき]]で提供する店もある<ref name="日経20211009">︻ご当地 食の旅︼[[河内国|河内]]の鴨︵[[大阪市]]、[[松原市]]︶特産 不死鳥のごとく復活﹃[[日本経済新聞]]﹄土曜朝刊別刷り﹁NIKKEIプラス1﹂2021年10月9日9面</ref>。現代では[[アイガモ]]を養殖して食用にすることが多く、国内消費の9割は輸入で賄われている<ref name="日経20211009"/>。鴨には臭みが強く食用に適さない種もある。鴨鍋は[[ネギ]]のほか、[[セリ]]と煮ることもある<ref name="日経20211009"/>。 ▲鴨は日本では[[古代]]から好んで食べられており、各地の[[貝塚]]から発見される鳥の骨の中で最も多いのがマガモの骨である。[[奈良時代]]の﹃[[播磨国風土記]]﹄には﹁鴨の[[羹]]﹂が登場する。しかし時代が下るに連れ、貴族や支配階層の間では[[キジ|雉]]や[[ツル|鶴]]などが好まれるようになり、鴨は庶民が食べる下等なものとされていった。 [[肉食]]が一般的でない[[明治維新]]前の[[日本]]で、鴨を含め庶民向けとされる野鳥類は[[生類憐れみの令]]など一時の例外を除き肉食禁断令<ref>詳しくは[[日本の獣肉食の歴史#江戸時代]]を参照</ref>の対象外だったため、一部の地域で食用とされた数少ない鳥獣類だった。[[鴨鍋]]や[[治部煮]]、[[すき焼き]]、[[鴨南蛮]]などが代表的だが、臭みが強く食用に適さない種もある。鴨鍋は[[ネギ]]と煮るが、[[江戸時代]]には[[セリ]]と煮て臭みをとっていた。▼ ▲[[肉食]]が一般的でない[[明治維新]]前の 今日、鴨肉の名称で流通しているものの多くは[[アヒル]]︵[[家禽]]化したマガモ︶の肉であるが、[[アイガモ]]︵アヒルとカルガモの交配種︶や野生のマガモなどもしばしば食用とされる。脂が載る[[冬]]が最も美味しく、[[旬]]の季節である<ref>東京下町編集部︵編︶﹃東京下町うまいもん﹄枻出版社, 2003年, p.106</ref>。▼ ▲今日、鴨肉の名称で流通しているものの多くは[[アヒル]]︵[[家禽]]化したマガモ︶の肉であるが、[[アイガモ]]︵アヒルとマガモの交配種またはカルガモとアヒルの交配種︶や野生のマガモなどもしばしば食用とされる。脂が載る 海外でも[[牛肉]]、[[豚肉]]、[[鶏肉]]、[[羊肉]]と並びよく食される。市場では高値で取引されるため、[[北京ダック]]など高級食材として扱われている。鴨肉を用いた料理としては[[鴨飯]]などが挙げられる。鴨の[[卵]]も[[鶏卵]]と同じように使われる。血は、固めて鴨血という[[血豆腐]]で提供される<ref>{{Cite web|和書|url=https://japan.thenewslens.com/article/2050 |title=﹁プルっと好吃!血を使った台湾グルメとは? ﹂ |access-date=2023-12-07 |last=keiko在台灣 |date=2022-06-02 |website=The News Lens Japan|ザ・ニュースレンズ・ ジャパン |language=ja-JP}}</ref>。 カモは[[渡り]]を行う場合、あらかじめ[[肝臓]]に[[脂肪]]を蓄えて、[[脂肪肝]]になる。それを[[人工]]的に[[強制]]したものが[[フォアグラ]]である。▼
=== 家禽 ===
食用や採卵のほかには、合鴨や家鴨が[[愛玩]]、[[羽毛]]採集、[[合鴨農法|アイガモ農法]]などの用途で家禽化されている。羽毛は軽量で保温が高く[[ジャケット]]や[[掛け布団]]に利用される。 ===放流と生態系の破壊問題===
アイガモやアヒルと野生の本種の間で[[遺伝子汚染]]がかなり進んでいるため、[[野鶏]]などと同じように、家禽と交雑が進み遺伝的に純粋なものはいなくなるのではないかといった懸念をする研究者もいる{{誰|date=2020年3月}}。
== 鴨が使われる語句 ==
=== ことわざ・慣用句 ===
:鴨鍋に[[ネギ]]を入れると臭みがとれて美味しくなる事から、いいことが重なってやってくること。また﹁鴨﹂は利用しやすい人を指すことから、食い物にしやすい人がこちらの利益になる材料を持ってやって来ることもいう。転じて、[[詐欺]]や[[悪徳商法|悪質商法]] :いとこ同士の夫婦の仲はとても睦まじいということ。[[いとこ]]、[[いとこ婚]]の項を参照。
:人間の、他者の不幸を見て喜ぶ心情のさまを表す
|title=「隣の貧乏鴨の味」|accessdate=2020-04-03}}</ref>。「他家の不幸は鴨の味」「隣の貧乏雁の味」とも言う。
:楽そうに見えても、実は人それぞれ苦労があるということ。浮かんでいる鴨は暢気にみえるが、水の中では必死で水を掻いていることから |title=鴨の水掻き(かものみずかき)の意味|accessdate=2020-04-03|}}</ref>。
=== 表現 ===
* '''カモ'''(かも)は、騙しやすい人のこと。カモはその習性を利用することで簡単に捕まえることができる鳥であるため、このような表現が生まれた<ref>[https://imidas.jp/idiom/detail/X-05-X-06-7-0008.html imidas 鴨にする〔鴨になる〕]</ref>。
* '''
=== 事物 ===
* '''[[鴨居]]'''は、襖や障子などをはめる開口部の上にかける横木。
* '''[[カモガヤ|鴨茅]]'''は、イネ科の[[多年草]]。
* '''[[鴨沓]]'''は、[[蹴鞠]]用の[[長靴]]。
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=== 地名 ===
* '''[[鴨川 (淀川水系)|鴨川]]'''は、[[京都府]]を流れる河川。
* '''[[鴨川市]]'''は、[[千葉県]]南部の都市。
* '''[[鴨方]]'''は、[[岡山県]]南西部に存在する地区。
* '''[[鴨島]]'''は、[[徳島県]]北東部にある地区。
== その他 ==
* かつてはネギではなく[[セリ]]が「カモに合うもの」とされていたため『[[誹風柳多留]]』において「芹の上鴨昼寝してうなされる」と詠まれている。
* 鴨とりごんべえ - 日本の昔話の1つ。
* [[カモネギ]] - [[ポケットモンスター]]に登場する架空の生物。鴨が葱を背負ってくると言う諺をそのまま具現化したかのように、[[カルガモ]]が手元にネギのような植物の茎を持った外見をしている。
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* [[渡り鳥]]
* [[鴨場]]
*[[カモノハシ]]
*[[アヒル]]
{{鳥一般名記事}}
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{{食肉}}
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:かも}}
[[Category:カモ科|*かも]]
[[Category:冬の季語]]
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