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=== 被災者向け仮設住宅 ===
日本国内では被災向け[[仮設住宅]]としての利用も行われている。構造が堅牢であることから長期間の使用に耐え、現場で組み立てる必要が無いため従来の[[プレハブ工法]]よりも労働者の人工を必要としないため設置コストが低く<ref name="日経" /><ref>{{Cite web|url=https://mainichi.jp/articles/20200910/ddm/012/040/067000c|title=移動式仮設住宅、岡山から熊本へ 別の被災地にトレーラーで移設|publisher=毎日新聞|date=2020-09-10|accessdate=2021-02-16}}</ref>、工場で組み上げてから被災地まで運搬される。従来の工法では用地の確保や資材不足、職人不足などの問題も発生し、短期間で大量に建設することが難しく大きな課題となっているが<ref name="risk" />、コンテナは工場から設置まで一週間と早く、設置は一日で完了するため入居も迅速となる<ref name="risk" /><ref>{{Cite web|url=https://www.nishinippon.co.jp/item/n/628726/|title=豪雨被災地に移動式仮設住宅設置 熊本・球磨村、8月上旬から入居開始|publisher=西日本新聞|date=2020-07-22|accessdate=2021-02-16}}</ref>。また、[[レンタル]]が可能であり、レンタル費は一戸辺り2年間で300万円と他の仮設住宅に比べ格安であった<ref name="risk">{{cite web|url=https://www.risktaisaku.com/articles/-/9118|title=トレーラーハウス型仮設住宅、倉敷市で50戸初採用|publisher=リスク対策.com|date=2018-08-23|accessdate=2021-03-12}}</ref>。不要になった場合の撤去もコンテナを移動させるだけあることから簡単である<ref name="日経" />。撤去後は他の施設として再利用が可能であることから近年採用が進んでいる<ref name="日経">{{cite web|url=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64595210U0A001C2CR8000/|title=コンテナ型仮設住宅、移動式で低コスト 被災者に好評|publisher=日本経済新聞|date=2020-10-04|accessdate=2021-02-10}}</ref>。国内では東日本大震災での被災地に対し宮城県牡鹿郡女川町で日本初となる3階建て構造としての設置が行われており<ref>{{cite web|url=https://www.nikkei.com/article/DGXDZO36284000X01C11A1CR8000/|title=3階建て仮設 入居始まる 宮城・女川町 震災8カ月﹁やっと落ち着く﹂|publisher=日本経済新聞|date=2011-11-07|accessdate=2021-02-27}}</ref><ref name="sankei" /><ref>{{cite web|url=https://www.tsp-taiyo.co.jp/project/112/|title=東日本大震災女川町仮設住宅|publisher=TSP太陽株式会社|date=|accessdate=2022-01-23}}</ref>、什器もユニット化されているため設置が容易であり、プレハブに比べ気密性や断熱性に優れており壁が肉厚であるため遮音性も高く、隣人の生活音が気にならないなど[[プライバシー]]面でも非常に好評であった<ref name="日経" /><ref name="sankei">{{cite web|url=http://sankei.jp.msn.com/region/news/120131/myg12013102000000-n1.htm|title=2,3階建て仮設が大好評 結露や隣家の音、気にならず 宮城|publisher=産経新聞|date=2012-02-01|accessdate=2021-02-10}}</ref>。恒久使用を前提として設計されており、移設が行えるほか<ref name="内閣府">{{cite web|url=http://www.bousai.go.jp/kaigirep/chuobou/jikkoukaigi/03/pdf/3.pdf|title=被災者行政に係る課題について︵住まいの再建関係︶|publisher=内閣府|format=PDF|date=|accessdate=2022-02-06}}</ref>、退去後は合宿所や[[漁業]]で使用される[[番屋]]としての再利用が計画されている<ref name="sankei" />。[[平成30年7月豪雨]]では[[岡山県]][[倉敷市]]で50戸が設置されており、従来のプレハブ工法よりもひと月早く入居が行われている<ref name="risk" />。[[令和2年7月豪雨]]では熊本地域で住居としてだけでなく、臨時小学校としての採用も行われ<ref>{{cite web|url=https://www.asahi.com/articles/ASN833QR2N83TIPE001.html|title=被災の学校や鉄道、再開一歩ずつ 駅で﹁やっと会えた﹂|publisher=朝日新聞デジタル|date=2020-08-03|accessdate=2021-03-12}}</ref>、入居まで早く住環境が良かったことから同様に好評を博している<ref name="日経" />。 従来の仮設住宅は性能が向上する一方、建設費が高騰しており、東日本大震災では5万3千戸の仮設住宅が建設されているが、[[造成]]費を含め一戸辺り約617万~730万円の費用が掛かっており<ref>{{cite web|url=http://www.bousai.go.jp/kaigirep/kentokai/hisaishashien2/wg/pdf/dai4kai/siryo2.pdf|title=被災者の住まいの確保に関する検討課題等︵主に応急仮設住宅・住宅の応急修理関係︶|publisher=内閣府|format=PDF|date=|accessdate=2021-02-11}}</ref>、国の設置基準である9坪、253万円<ref>{{cite web|url=http://www.bousai.go.jp/taisaku/pdf/sumai/sumai_5.pdf|title=応急仮設住宅|publisher=内閣府|format=PDF|date=|accessdate=2022-01-23}}</ref>を大幅に上回 [[高知県]]では震災時に一般の賃貸住宅を借り上げる﹁[[みなし仮設]]﹂として利用できる住宅が少ないため、[[一般社団法人]]、日本ムービングハウス協会とのコンテナ利用に関する協定を結んでいる。[[茨城県]][[取手市]]でも[[台風]]による[[水害]]も踏まえた上で大規模災害時の利用に関し協定を結んでいる<ref>{{cite web|url=https://www.atpress.ne.jp/news/227930|title=取手市と一般社団法人日本ムービングハウスが 災害時応急仮設住宅建設に関する協定を締結|publisher=@Press|date=2020-09-29|accessdate=2021-02-16}}</ref>。なお、コンテナハウスの課題として現状供給能力が弱く<ref name="日経" />、製造業者45社が加盟する協会で震災発生から1月以内で供給できる戸数が500戸と限られているため、平時から他の施設として利用する備蓄案を提案しており、全国6か所に備蓄施設の構築も行っている。同協会は平時には利益を生む[[ホテル]]などの施設として利用し<ref>{{Cite web|url=https://www.designboom.com/architecture/ecotech-design-shipping-container-hotel-california-cass-winery-geneseo-inn-07-08-2020/|title=ecotech design completes shipping container hotel at california winery|publisher=designboom|date=2020-07-08|accessdate=2021-02-11}}</ref>、震災時に貸し出す仕組み作りを強化したいと語っている<ref name="日経" /><ref name="risk" />。 |