「タッチパッド」の版間の差分
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'''タッチパッド''' (touchpad) は、平板状の[[センサー]]を指でなぞることで[[マウスポインタ]]の操作をする、[[ポインティングデバイス]]の一種。メーカーにより'''スライドパッド'''、'''トラックパッド'''などとも呼ばれる。 多くの[[ノートパソコン]]に採用されているほか、[[デジタルオーディオプレーヤー]]([[
マウスやジョイスティック、トラックボールなどの他の[[ポインティングデバイス]]に比べて「設置面積が小さい」「[[腱鞘炎]]などになりにくい」などの利点がある。
== 概要 ==
現在利用されているタイプの静電容量式タッチパッドは、[[:en:Cirque_Corporation|Cirque]]のジョージ E. ガーファイディによって開発され<ref name=":0">[https://www.youtube.com/watch?v=nw8SmosJvBE He designed and patented the first capacitive touchpad input device and founded Cirque to commercialize it. Apple was the first company to license the technology for use in its Macbooks. Cirque is now a subsidiary of Alps.]</ref>、1994年にライセンスを受けた[[アルプスアルパイン|アルプス電気]]によって広く商品化され<ref>{{Cite web|和書|title=高感度静電容量技術 {{!}} 技術情報・トピックス {{!}} 製品・技術情報 {{!}} アルプスアルパイン |url=https://tech.alpsalpine.com/j/info/technology/tec_capacitance/ |website=tech.alpsalpine.com |access-date=2022-12-01}}</ref>、[[Apple]]にもライセンスされた<ref name=":0" />。このデバイスは、平板状の[[センサー]]と人体の[[指]]で構成される[[コンデンサ]]が、センサー表面のどの位置に存在するかを微弱な[[静電容量]]の変化として検出し、センサーの表面をなぞった指の軌跡を、画面上の[[マウスポインタ]]の動作に関連づけるものである。指で構成されるコンデンサの極板面積は概ね接触面積であり、タッチパッドの面積に対して比較的大きいが、センサはコンデンサの存在を''センサ全面における静電容量の分布''として検出するため、その分布中心を割り出すことによって必要な分解能を得ている。 [[ファイル:540c open.jpg|サムネイル|Macintosh PowerBook 540c]]
タッチパッドを初めてノートパソコンに採用したのは、Appleの[[
▲タッチパッドを初めてノートパソコンに採用したのは、[[アップル インコーポレイテッド|アップル]]社の[[PowerBook#680x0系統のPowerBook|PowerBook 520, 540]]シリーズ︵1994年5月発売開始︶であった。当時主流だったボール式[[マウス (コンピュータ)|マウス]]や[[トラックボール]]などとは異なり機械的な可動部品を必要とせず、構造が簡単で故障が少ない。また、装置自体の厚みも少なく、製造コストが安価であることからノートパソコンの薄型化・低価格化にも寄与している。現在は一般的なノートパソコンのポインティングデバイスとして広く採用されている。 タッチパッドはタイピング時のホームポジションをできるだけ崩さないように、[[パームレスト]]の中央、もしくはそのやや左側に配置されている。パッドの形状は一般的に[[長方形]]で、ワイド液晶画面を採用した製品ではそれに合わせて横長としたり、また[[円 (数学)|円形]]のものもあり、そのほか意匠によってはこの限りでない。パッドの周囲には[[クリック (マウス)|マウスクリック]]と同等の機能を持つボタンがいくつか配置されている。 == 改良 ==
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ただし、それと共に走行中の自動車や電車の中では、本体と手の揺れによって"意図せずクリックする"・"パッド上のクリック位置がずれる"・"指を放す過程でポインターが移動し、別途ボタンで目的の位置をクリックすることも困難"といった状況がおきる。
第三世代では、パッド右端や上端をなぞると、それぞれ縦や横スクロールが可能な製品が生まれ、'''ホイールパッド'''と呼ばれる円形のパッドを採用する[[レッツノート|Let' [[Image:Late 2016 MacBook Pro.jpg|thumb|大きな'''感圧タッチトラックパッド'''を備えたMacBook Pro (2016)]]
2005年、[[Apple]]は、2本の指でなぞることで上下・左右・斜め方向へと自在にスクロールする機能を開発し、'''スクロールトラックパッド'''としてPowerBook G4やiBook G4に搭載した<ref>[http://www.apple.com/jp/pr/library/2005/07/26Apple-Unveils-Faster-iBooks.html アップル、より高速になったiBookを発表 - 新しいiBookはスクロールトラックパッドと緊急モーションセンサーが付いて価格は119,800円から] 2005年7月26日</ref><ref>[https://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0727/apple2.htm アップル、iBookにスクロールトラックパッド搭載] 2005年7月27日</ref>。
2015年3月に、アップルが発売開始したMacBookとMacBook Proには、マルチタッチトラックパッドの全機能に加え、圧力を感知し、振動フィードバックが行える[[ハプティクス]]対応の'''感圧タッチトラックパッド'''が採用されている<ref>[http://www.apple.com/jp/pr/library/2015/03/09Apple-Unveils-All-New-MacBook.html Apple、まったく新しいMacBookを発表] 2015年3月9日</ref><ref>[http://www.apple.com/jp/pr/library/2015/03/09Apple-Updates-13-inch-MacBook-Pro-with-Retina-Display-MacBook-Air.html Apple、13インチMacBook Pro RetinaディスプレイモデルとMacBook Airをアップデート] 2015年3月9日</ref>。
== 製品 ==
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以下は各メーカーによる、ノートパソコンに搭載されたタッチパッドの呼称である。これらは基本的に同等の機能を備えている。
* インテリジェントタッチパッド - [[ソニー]]
* ウルトラナビ - [[IBM]], [[
* NX パッド - [[日本電気|NEC]]
* グライドポイント - [[シャープ]], [[アルプス電気]]
* タッチパッド - [[エプソンダイレクト]], [[ソーテック]], [[東芝]], [[日立製作所|日立]], [[ヒューレット・パッカード]], [[
* タッチパッド式ポインティングデバイス - [[デル]]
* トラックパッド - [[
* パッド型ポインティングデバイス - [[シャープ]]
* フラットポイント - [[富士通]]
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* ポインティングパッド - [[日立製作所|日立]]
また、[[携帯電話]][[端末]]向けのタッチパッドとして、[[三洋電機コンシューマエレクトロニクス]]は'''[[スムースタッチ]]'''、[[シャープ]]は'''[[TOUCH CRUISER]]'''︵のちTOUCH CRUISER EXに発展︶、[[京セラ]]は'''タッチポインター'''をそれぞれ開発し、自社製品に搭載している。またスマートフォンの[[BlackBerry]]でもタッチパットが搭載されている機種が目立つ。 ==脚注==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
== 関連項目 ==
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* [[タッチパネル]]
* [[スムースタッチ]]
* [[マルチタッチ]]
* [[タッチジェスチャー]]
* [[TOUCH CRUISER]]
== 外部リンク ==
[[Category:ポインティングデバイス|たつちはつと]]▼
* [https://www.youtube.com/watch?v=nw8SmosJvBE Oral History of George Gerpheide] - 静電容量式タッチパッドの発明者ジョージ E. ガーファイディ博士へのインタビュー ([[コンピュータ歴史博物館]])
{{Basic computer components}}
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:たつちはつと}}
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