「ヘドラ」の版間の差分
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身体は熱に極度に弱く、高熱で焼かれると再生能力を失うほか、自然乾燥すると活動を停止して鉱物の粒子状としてボロボロに崩れるが、完全死を迎える前に汚水に浸すと、破片の個々が薄気味悪いオバQのような顔の微小な初期[[オタマジャクシ]]状の幼生に実体化する{{refnest|group="出典"|{{R|大解剖図鑑58|GTOM189|GTOM1810}}}}。それらは磁力によって引き合い、融合してゼラチン状の光沢を帯びた外皮を持つ大きな身体を形成するうえ{{R|GTOM189|GTOM1810}}、成長するにしたがって形成する陸上用の2本の足による直立二足歩行化やボロ雑巾のような四肢と尾を持つ暗緑色のヌメヌメとした爬虫類のように四足歩行化を経て、最終的にはゼラチン状の流体となって赤い縦長の醜怪な双眼を持つウミウシのようなボディの飛行期やずん胴の二足獣のように五彩に輝く上半身となり{{R|GTOM189}}、体内に大量のヘドロを蓄積し、公害ガスをジェット噴射して飛行する能力や人間の外眼角にあたる巨大な右目の眼球の上部分から発生したエネルギーの一部を噴射する猛毒の黒煙に変化する赤色の熱線'''ヘドリューム光線'''{{refnest|group="出典"|{{R|大全集119|G6090|解体全書72|検定65|全怪獣大図鑑98|GTOM1812|GTOM1814}}}}{{efn|資料によっては、'''赤色光線'''{{refnest|group="出典"|{{R|FCGRAFF|東宝写真集|大百科54|大百科M112|大百科MG106}}}}、'''レーザー光線'''{{R|入門96}}と記述している。}}の発射能力まで発現する。飛行形態で[[ゴジラ (2代目)|ゴジラ]]を楽々と持ち運ぶほどの怪力や体内に溜め込んだ硫酸化した泥を口と思われる部分から吐き出す強い毒性を持つ弾丸状のヘドロ︵'''ヘドロ弾'''{{refnest|group="出典"|{{R|入門96|大百科M112|大百科MG106|大全集119|画報166|解体全書72|検定65|全怪獣大図鑑98|F28712|大解剖図鑑58}}{{R|GTOM1811}}}}︶など、さまざまな能力を駆使してゴジラを苦しめた強敵である。 上陸期にはゴジラの 不可逆な成長ではなく、飛行期よりも巨大な60メートル級の飛行形態にも随意で変身することが可能で、毒性がより強い硫酸ミストを放出する{{R|大解剖図鑑58|GTOM1814}}。ただし、質量を失うと水中期や上陸期の姿に後退する{{R|大解剖図鑑58}}。表面部分が乾燥すると、水分を含んだ内部が脱皮するかのように飛行期の姿で飛び出し、上陸期の姿
硫黄の結晶をヘドリュームの触媒作用によって硫酸化させて体内の構成物質として作り{{R|GTOM1811}}、飛行期が通過した後にはエネルギーの燃えカスともいえる2,000 - 2,800{{nbsp}}ppmという膨大な高濃度の[[硫酸ミスト]]を排泄して生体に害を及ぼす多量のヘドロが残留するため、金属は腐食して錆び、人間は白骨化する{{refnest|group="出典"|{{R|大百科54|大百科M112|5499超全集140|F28712|GTOM09|GTOM189|GTOM1812|大解剖図鑑58|超解体全書11|超解体全書73}}}}。ヘドロや工場地帯の煤煙、ガソリンを吸収して取り込むことから、一時的には環境を改善しているようにも思えるが、結局はその汚染物質を他の地域へ拡散させるため、﹁公害問題が、工業地帯など限られた地域に犠牲を強いている﹂という批判をも体現している。 71行目:
完全期ではラメのように体表がキラキラと光り、背中の袋も派手な色彩になっている{{R|大解剖図鑑58}}。また、頭部が盛り上がると亀裂が広がり、赤く発光する{{R|大解剖図鑑58}}。巨大な目は人間の目を縦にしたようなもので、妖怪的な異様さを彷彿とさせる{{R|大解剖図鑑58}}。ヘドロ弾の発射器官は、ボディのヒレ状に隠された箇所に複数増加しており、速射も可能となっている{{R|GTOM1814}}。 飛行や光線の原動力は体内での一種の核爆発と設定されており{{R|GTOM189|GTOM1812}}、劇中で矢野博士には﹁[[恒星]]同様の反応が起こるもの﹂と解釈 2艘の船の衝突現場で誕生した当初は駿河湾でタンカーなどを襲っていたが、それ以上の大きさまで成長した後には霧の夜に田子の浦から上陸して富士市工業地帯を襲撃して工場の煙突から煤煙を吸収し、そこでゴジラとの初戦に突入する{{R|GTOM1811}}。ゴジラの放射能火炎を受けて一時退散した後、まもなく飛行能力を得て富士山麓に再来した際には工場地帯で大日本油化のタンクなどの爆発事故を誘発し、周辺の主要都市と人間に1千万人を超える犠牲者を出すなど大被害を与え、再戦したゴジラを硫酸ミストで昏倒させている{{R|GTOM1812}}。その後、矢野博士の研究から最後まで水分を飛ばせば完全に殺すことが可能と推察され、自衛隊の協力で建造された大型の電極板におびき寄せられるが、トラブルが続発してダメージとならず、 上記のように高熱や乾燥には弱いが、完全に倒すことは非常に難しい{{efn|後年、坂野は﹁ヘドラがしぶとく生き返ることで一度発生した公害は根絶が難しいことを表現したかった﹂と述べている<ref>デビット・キャリシャー﹁社会的に観たゴジラ映画 -日米を通して-︵上︶﹂ ﹃[[福岡市総合図書館]]研究紀要﹄第4号 [[2004年]]{{要ページ番号|date=2015-08-08}}</ref>。}}。 * 他の怪獣を交えずに全編通してゴジラと1対1で戦った怪獣は、﹃[[キングコング対ゴジラ]]﹄︵[[1962年]]︶の[[キングコング (架空の怪獣)|キングコング]]以来9年ぶりである{{R|ALL166}}。書籍﹃決定版ゴジラ入門﹄では、﹁1対1で戦った相手としては最強﹂と評している{{R|入門96}}。 * スーツアクターは中山剣吾︵現‥[[薩摩剣八郎]]︶が担当しており{{refnest|group="出典"|{{R|大全集119|大ゴジラ2124|5499超全集144|東宝写真集|東宝特撮映画大全集151|ALL164|C大全76|TCMP110|GTOM1811|GTOM1813}}}}、彼の入った最初の怪獣である{{R|画報164|東宝特撮映画大全集151}}。中山は特技監督の[[中野昭慶]]によって起用され、当初は顔出しの役だと思っていたところを着ぐるみの役と知って落胆したが、当時所属していた[[三船プロ]]からギャラが ; 名称
: 関連書籍などでは各形態は'''水中棲息期'''{{efn|資料によっては'''水中期'''と記述している{{refnest|group="出典"|{{R|大ゴジラ2124|東宝写真集|超常識80}}}}。書籍﹃ゴジラ解体全書﹄では、おたまじゃくし状態を水中棲息期とは別に'''初期'''と記述している{{R|解体全書72}}。}}、'''上陸期'''{{efn|書籍﹃東宝特撮怪獣映画大鑑﹄では、別称として'''爬虫類型'''という名称も併記している{{R|大鑑115}}。}}、'''飛行期'''と表記される{{refnest|group="出典"|{{R|大鑑100|怪獣大全集|大百科M112|大百科SG115|超最新120|大全集119|大ゴジラ2124|画報166|5499超全集140|動画王大図鑑120}}{{R|東宝特撮映画大全集150|ALL164|大辞典247|G6090|Walker63|解体全書72|検定65|全怪獣大図鑑98|F28712|GTOM09}}}}が、最後の形態は'''成長期'''{{refnest|group="出典"|{{R|超最新120|画報166|5499超全集141|ALL164|Walker63|F28712}}}}、'''完全期'''{{R|東宝特撮映画大全集150|大辞典247}}、'''巨大化期'''{{refnest|group="出典"|{{R|大百科M112|大百科MG106|大百科SG115|大全集119|東宝特撮映画大全集150|C大全76|G6090|解体全書72|検定65|全怪獣大図鑑98}}}}、'''巨大化成長期'''{{R|大鑑100}}、'''最終形態'''{{R|怪獣大全集|東宝写真集}}、'''万能期'''{{efn|当時のプレスシートの表記{{R|F28712}}。}}と表記が分かれている。劇場予告編では﹁公害怪獣﹂ではなく、﹁忍者怪獣﹂と表記されていた{{efn|劇場予告編はDVDの特典映像で視聴できるほか、2017年11月3日には東宝のYouTubeチャンネル﹁Godzilla Channel﹂でも公開されている<ref>{{Cite video|和書|url=https://www.youtube.com/watch?v=a6c_LuvJRuQ|title=﹃ゴジラ対ヘドラ﹄予告編|medium=YouTube|publisher=Godzilla Channel|date=2017-11-03|accessdate=2023-06-13}}</ref>。}} 。 : 企画初期は、'''ヘドロン'''という名称であった{{R|TCMP104}}。また、光化学スモッグをイメージした'''ピカゴン'''という案もあった{{R|全史358}}。撮影中、現場の中島やスタッフからは﹁ゴミ﹂と呼ばれていた<ref>{{Cite web|和書|url=https://godzilla.store/shop/secure/moviedetail04-02.aspx|title=俺とゴジラ 第四回 ゴジラ俳優 中島春雄氏︵後編︶|website=ゴジラ・ストア|publisher=東宝|date=2015-11-02|accessdate=2022-03-22}}</ref>{{R|TCMP108}}ほか、中山からは﹁ぼろぞうきんを重ね合わせた海坊主の幽霊みたい﹂と呼ばれていた<ref>{{Cite book |和書 |author= 薩摩剣八郎|authorlink=薩摩剣八郎 |year = 1993 |title = ゴジラのなかみ |publisher = [[筑摩書房]] |series = ちくまプリマーブックス |isbn = 4-480-04176-1 }}</ref>{{要ページ番号|date=2022-09-27}}。 :
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