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| lyrics = [[アラン・ブーブリル]] <br />[[リチャード・モルトビー・ジュニア]]
| book = [[クロード=ミシェル・シェーンベルク]]<br /> [[アラン・ブーブリル]]
| basis = [[ジャコモ・プッチーニ]]のオペラ<br>''[[蝶々夫人]]''
| productions = 1989 [[ウエスト・エンド (ロンドン)|ウエストエンド]] <br> 1991 [[ブロードウェイ (ニューヨーク)|ブロードウェイ]] <br> 1992 [[アメリカ合衆国|US]] tour <br> 1992 日本<br> 海外プロダクション<br> 2001 [[イギリス|UK]] tour <br> 2002 US tour <br> 2004 UK tour <br> 2014 [[ウエスト・エンド (ロンドン)|ウエストエンド]]再演
<!-- Please do not include production-specific (acting, directing, etc.) awards -->
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=== 他のプロダクション ===
ロンドン公演開幕以降、多くの都市でも製作されており、1994年12月2日から1999年12月19日、[[シュトゥットガルト]]で行われた他、[[トロント]]での公演は新しい特設劇場が設立された。2009年8月5日から16日、[[ノルウェー]]の人口1万1千人の小さな島ボムロでは地元ミュージカル劇団により屋外劇場で上演され、演出で[[ベル・ヘリコプター]]が使用された<ref>{{cite web|url=http://www.bml.no/default.asp?side_ID=14565|title=bml.no|work=bml.no|accessdate=2016-08-04}}</ref><ref>{{ [[File:MissSaigon.jpg|200px|left|thumb|『ミス・サイゴン』上演中のメルボルンのハー・マジェスティ劇場]]
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*2014年 - 日本
*2016年 - 日本
*2017年 - アメリカ(ブロードウェイ)<ref>{{
*2017年 - イギリス(ツアー)
*2018年 - アメリカ(ツアー)
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[[2008年]]9月4日の公演にて、通算上演回数1000回を達成した。
帝国劇場での初演時には、コンピューター制御での大掛かりな舞台セットで劇中に実物大の[[ヘリコプター]]が登場するなど話題を呼んだ。このような演出を過不足なく表現する必要があるため、それに耐えうる設備を持つ帝国劇場<ref>上演時には開幕1か月前より改装工事を行うという。</ref>と[[博多座]]<ref>建設構想の段階から本作を上演する事を念頭に設計がされている。</ref>でしか日本国内では上演できなかった<ref>{{Cite web|和書
|date=2008年
|url=http://www.hakataza.co.jp/miss_saigon/about/index.html
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しかし2012年から採用された新演出版では舞台装置、衣裳、照明といった視覚的なものから音響に至るまで全てのセクションが刷新し、劇場の大きさや設備の制約を受けず上演が可能になった。そのため東京の[[青山劇場]]や[[めぐろパーシモンホール]]、大阪の[[梅田芸術劇場]]を初めとして広島、愛知、山梨、神奈川(厚木︶、宮城、福岡︵北九州︶、静岡、熊本、長野(松本)、岩手、新潟などの全国の舞台で公演が行われた。 2016年秋上演の公演では、全キャストの公開オーディションが開催された<ref>{{cite news|url=https://web.archive.org/web/20141112035323/http://www.theaterguide.co.jp/theater_news/2014/11/11_03.php|title=ミュージカル﹃ミス・サイゴン﹄が16年上演に向けてオールキャスト・オーディションを実施|publisher=シアターガイド|date=2014-11-11|accessdate=2014-11-12}}</ref>。また、本公演で初演よりエンジニア役を務めてきた市村が卒業<ref>{{ [[2019年]][[5月17日]]、2020年5月・6月公演におけるキム役が[[高畑充希]]、[[昆夏美]]、[[大原櫻子]]、[[屋比久知奈]]の4名に決定したことが発表された<ref name="natalie20190517">{{Cite news|url=https://natalie.mu/stage/news/331675|title=﹁ミス・サイゴン﹂キム役は高畑充希、昆夏美、大原櫻子、屋比久知奈|newspaper=[[ナタリー (ニュースサイト)|ステージナタリー]]|publisher=ナターシャ|date=2019-05-17|accessdate=2019-05-17}}</ref>。なお、2016年秋の公演を最後に卒業を発表していた市村正親が卒業を撤回し、エンジニア役として出演することも併せて発表された{{R|natalie20190517}}。だが、[[SARSコロナウイルス2|新型コロナウイルス]]の感染拡大を受けて、地方公演も含めた全公演が中止となった<ref>{{Cite web|和書|title=4・5月東京公演及び全国ツアー公演中止のお知らせ|url=https://www.tohostage.com/cancel2020_7.html|website=www.tohostage.com|accessdate=2020-07-18|publisher=|date=2020-04-08}}</ref>。 === トラブル ===
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*2004年09月28日 : 怪我で休演していた別所哲也が復帰。特別[[カーテンコール]]が行われる。
*2004年10月22日 : 公演中﹁サン・アンド・ムーン﹂後に[[大使館]]&電話のセットが出ず、部屋も引っ込まずに一時中断。約40分の休憩後に再開するも、婚礼のセットの左右が付かない・バルコニーがはけない等のトラブルが起こり、そのまま公演中止となる。キャスト全員による挨拶と﹁命をあげよう﹂の大合唱が行われた。2004年公演最大最悪の事態。結果的に11月1日同キャストによる振り替え公演決定。 *2004年11月12日 : 900回記念にも
*2008年7月 帝国劇場の公演途中でタム役が降板
*2009年1月5日 博多座の初日公演でキムがエレンとホテルの部屋で出会うシーンの前、キムの家が2つに割れずホテルの部屋のセットが出てこず、10分間一時中断。終幕後特別カーテンコールの際、筧利夫が謝罪。 293行目:
=== 日本版キャスト ===
==== 1992年 - 1993年(日本初演) ====
*エンジニア - [[市村正親]]、[[笹野高史]]、
*キム - [[本田美奈子.|本田美奈子]]、[[入絵加奈子]]、(代役)[[伊東恵里]]
*クリス - [[岸田智史]]、[[安崎求]]、(代役)[[宮川浩]]
*ジョン - [[園岡新太郎]]、[[今井清隆]](アンサンブルとの交互出演)
*エレン - [[鈴木ほのか]]、
*トゥイ - [[山形ユキオ]]、
*ジジ -
*タム - [[蓮池貴人]]、[[類家大地]]、[[北尾亘]]、
==== 2004年 ====
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*クリス - [[石井一孝]]、[[井上芳雄]]、[[坂元健児]]、[[貴水博之]](再演前に降板)
*ジョン - [[石井一孝]]、今井清隆、[[岡幸二郎]]、[[坂元健児]]
*エレン - [[ANZA]]、
*トゥイ - [[泉見洋平]]、[[tekkan]]、[[戸井勝海]]
*ジジ -
*タム -
==== 2008年・2009年 ====
{{Anchors|2008}}
*エンジニア - 市村正親、筧利夫、橋本さとし、別所哲也
*キム - 笹本玲奈、知念里奈、新妻聖子、[[ソニン (タレント)|ソニン]]
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*エレン - [[浅野実奈子]]、[[シルビア・グラブ]]、鈴木ほのか、[[RiRiKA]]
*トゥイ - 泉見洋平、[[石井一彰]]、[[神田恭兵]]
*ジジ - [[池谷祐子]]、
*タム - [[中西龍雅]]、
==== 2012年・2013年 ====
*エンジニア - 市村正親
*キム - 笹本玲奈、知念里奈、新妻聖子
330 ⟶ 331行目:
*トゥイ - 泉見洋平
*ジジ - 池谷祐子
*タム -
==== 2014年 ====
337 ⟶ 338行目:
*クリス - 原田優一、[[上野哲也 (俳優)|上野哲也]]
*ジョン - 岡幸二郎、上原理生
*エレン - 木村花代、
*トゥイ - 泉見洋平、[[神田恭兵]]
*ジジ - 池谷祐子、
*タム -
==== 2016年・2017年 ====
* エンジニア - [[市村正親]]、駒田一、[[ダイアモンド☆ユカイ]]
* キム - [[笹本玲奈]]、
* クリス - 上野哲也、[[小野田龍之介]]
* ジョン - 上原理生、
* エレン - [[知念里奈]]、三森千愛
* トゥイ - 藤岡正明、[[神田恭兵]]
* ジジ - 池谷祐子、[[中野加奈子]]
* タム -
==== 2020年(全公演中止) ====
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* トゥイ - 神田恭兵、[[西川大貴]]
* ジジ - [[青山郁代]]、[[則松亜海]]
* タム -
==== 2022年 ====
370 ⟶ 371行目:
* トゥイ - 神田恭兵、[[西川大貴]]
* ジジ - [[青山郁代]]、[[則松亜海]]
* タム -
==== 2026年・2027年 ====
* エンジニア -
* キム -
* クリス -
* ジョン -
* エレン -
* トゥイ -
* ジジ -
* タム -
== 批判 ==
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アジア人、女性の描き方で人種的、性的問題があると批判を受けている<ref>[http://www.modelminority.com/article970.html Steinberg, Avi. "Group targets Asian stereotypes in hit musical," ''Boston Globe'', January 2005.] Retrieved on 2007-December 15.</ref>。プライスやバーンズなどの白人俳優がヨーロッパ/アジア人を演じることで、カラー・コンタクトレンズ装着や色の濃いファンデーションを使用し<ref name="book">Behr, Edward, and Mark Steyn. ''The Story of Miss Saigon''. New York: Arcade Publishing, 1991.</ref>、[[ミンストレル・ショー]]を思い起こさせるとされた<ref name="NYT"/>。 オリジナル・ロンドン・キャストにおいて、[[狂言回し]]のエンジニア役には[[ジョナサン・プライス]]が配され、ロンドン公演からニューヨーク公演に移行する際、俳優労働組合は白人俳優であるプライスの出演を拒否したため、[[ユーラシアン]]の[[ポン引き]]の設定に変えた。俳優労働組合事務局長アラン・アイゼンバーグは﹁白人俳優がアジア人を演じることはアジア人コミュニティを侮辱する行為である。アジア人俳優をこの役に配役することがとても重要で、アジア人俳優が端役にしかつけない現状を打破しなければならない﹂と語った<ref name=NYT>{{cite news|last1=Rothstein|first1=Mervyn|title=Union Bars White in Asian Role; Broadway May Lose 'Miss Saigon|url=http://www.nytimes.com/1990/08/08/theater/union-bars-white-in-asian-role-broadway-may-lose-miss-saigon.html|publisher=New York Times|date=8 August 1990|archiveurl=https://web.archive.org/web/20120422023846/http://www.nytimes.com/1990/08/08/theater/union-bars-white-in-asian-role-broadway-may-lose-miss-saigon.html|dead-url=no|archivedate=2012-04-22}}</ref>。ただしこの意見には英国俳優組合などから表現の自由を侵すものであると多くの批判が上がった。チケットの売り上げは非常によかったにも キム役のオーディションは大々的に世界的に行われたが、エンジニア役、トゥイ役などアジア人男性役は特に大きなオーディションは行われなかった。エンジニアの役がユーラシアンとなってからもプライスが白人であることで差別的だと批判された。またプライスはイギリスで有名人のため、アメリカの舞台俳優を配役せず有名外国人をそのまま配役したのだとされる<ref name="NYT"/>。マッキントッシュからの圧力により、俳優組合は意見を引っ込めることになった。ブロードウェイ公演はプライスがエンジニア役で開幕した<ref>{{cite web|title=Yellowworld Forums - Yellowface Top Ten|url=http://forums.yellowworld.org/showthread.php?t=10781|accessdate=15 December 2007|archiveurl=https://web.archive.org/web/20131014034352/http://forums.yellowworld.org/showthread.php?t=10781|archivedate=2013-10-14}}</ref><ref>[http://www.brightlightsfilm.com/18/18_yellow.html Bright Lights Film Journal - Hollywood Yellowface] Retrieved on 2007-December 15.{{dead link|date=June 2015}}</ref><ref>{{cite web|last1=Ito|first1=Robert B.|title="A Certain Slant": A Brief History of Hollywood Yellowface|url=http://brightlightsfilm.com/certain-slant-brief-history-hollywood-yellowface/#.VYsYOOfIyHp|accessdate=2 May 2014}}</ref>。 386 ⟶ 397行目:
=== オリエンタリズム、人種および女性差別 ===
{{See also|アメリカ合衆国の舞台芸術における東アジア人の描かれ方}}
長年、この作品は人種差別的および女性差別的であるとして各地で抗議団体が設立されている。2010年の[[フルブライト・プログラム]]のヒデオ・マルヤマは﹁ミス・サイゴンではない本当のベトナム人に会う時が来た。アメリカ人がまだそうしたくなくとも﹂と語った<ref>{{cite web|title=Tonal Influences|url=http://maruinseasia.blogspot.com/2010/06/orientalism-and-american-mind.html|accessdate=2 May 2014}}</ref>。[[モン族 (Hmong)|モン族]]系アメリカ人芸術家および活動家の''[[:en:Mai Neng Moua|Mai Neng Moua]]'' は﹁1994年、ツアー公演の時に私は抗議した。私は大学生でそれまで抗議活動などしたことはなかった。どうやったらいいかもわからなかった。私は罵られたり物を投げつけられたりすることが怖かった。その後私は、家族が[[日系人の強制収容]]にかかったことのある日系アメリカ人のエスター・スズキに出会った。エスターは私と同じくらい小柄であったが、とても勇敢だった。エスターは[[マーティン・ルーサー・キング・ジュニア|キング牧師]]の﹁皆が自由でなければ誰も自由でない﹂という言葉を誰よりも理解し、﹃ミス・サイゴン﹄に抗議した。私はエスターに同意し、﹃ミス・サイゴン﹄に抗議し、彼女から強さをもらった。私たちは﹃ミス・サイゴン﹄が人種差別的で女性差別的であり、アジア系アメリカ人を侮辱するものであるとして抗議した。それから19年後、まだ何も変わっていない﹂と語った<ref>{{cite web|title=THE ORDWAY STILL DOESN’T GET SEXISM AND RACISM (THE PROBLEM WITH MISS SAIGON)|url=http://www.racialicious.com/2013/10/15/the-ordway-still-doesnt-get-sexism-and-racism-the-problem-with-miss-saigon/|website=Racialicious|publisher=Racialicious|accessdate=2 May 2014|archiveurl=https://web.archive.org/web/20150921085334/http://www.racialicious.com/2013/10/15/the-ordway-still-doesnt-get-sexism-and-racism-the-problem-with-miss-saigon/|archivedate=2015年9月21日|deadlinkdate=2017年9月}}</ref>。ベトナム系アメリカ人活動家デニス・ヒューイは、''Mai Neng Moua'' はこの作品が描く[[ステレオタイプ]]が気に入らないのだと代弁した<ref>{{cite web|last1=Huynh|first1=Denise|title=We All Deserve Better|url=http://www.tcdailyplanet.net/we-all-deserve-better-ordway-s-miss-saigon/|website=TC Daily Planet|accessdate=2 May 2014}}</ref>。アフリカ系アメリカ人劇場であるペナンブラ・シアターの芸術監督サラ・ベラミーは﹁有色人種ならわかると思うが、この作品は私たち有色人種のための作品ではない。熱帯地方、偽の民族衣装や小道具、有色人種の登場人物を利用した白人による白人のための白人についての作品で[[白人至上主義]]と白人の権力を描いている﹂と語った<ref>{{cite web|last1=Bellamy|first1=Sarah|url=http://www.tcgcircle.org/2013/10/establishing-cultural-norms-our-role-and-responsibility/|title=Establishing Cultural Norms, our Role and Responsibility|website=TGC Circle|publisher=TGC Circle|accessdate=2 May 2014|archiveurl=https://web.archive.org/web/20151003022619/http://www.tcgcircle.org/2013/10/establishing-cultural-norms-our-role-and-responsibility/|archivedate=2015年10月3日|deadlinkdate=2017年9月}}</ref>。 == キャスト・レコーディング ==
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[[Category:1989年の舞台作品]]
[[Category:ベトナム戦争を題材とした作品]]
[[Category:1970年代を舞台とした作品]]
[[Category:ホーチミン市を舞台とした作品]]
[[Category:バンコクを舞台とした作品]]
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