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[[ジュゼッペ・ヴェルディ]]の作曲した'''[[レクイエム]]'''︵原題‥'''Messa da Requiem''' per l'anniversario della morte di Manzoni ﹁マンゾーニの命日を記念するためのレクイエム﹂︶は、[[カトリック教会|カトリック]]の[[ミサ曲]]のひとつである。[[イタリア]]の文豪[[アレッサンドロ・マンゾーニ]]を追悼する目的で作曲され、マンゾーニの一周忌にあたる[[1874年]][[5月22日]]、[[ミラノ]]、サン・マルコ教会で初演された{{Sfn|井上|1998|p=73}}。しばしば[[レクイエム (モーツァルト)|モーツァルト]]、[[レクイエム (フォーレ)|フォーレ]]の作品とともに﹁[[世界三大一覧# == 作曲の経緯 ==
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== 楽曲構成 ==
{{試聴
|header =
|type = music
|filename = ICBSA Verdi - Messa da requiem parte 01, Requiem aeternam.ogg
|title = Requiem æternam(レクイエム)
|filename2 = ICBSA Verdi - Messa da requiem parte 02, Kyrie eleison.ogg
|title2 = Kyrie eleison(キリエ)
|description2 = Orchestra and Choir of Teatro Reale dell'Opera di Roma
|filename3 = ICBSA Verdi - Messa da requiem parte 03, Dies irae.ogg
|title3 = Dies Iræ(怒りの日)
|filename4 = ICBSA Verdi - Messa da requiem parte 04, Tuba mirum.ogg
|title4 = Tuba mirum(くすしきラッパの音)
|filename5 = ICBSA Verdi - Messa da requiem parte 06, Quid sum miser.ogg
|title5 = Liber Scriptus(書き記されし書物は)
|filename6 = ICBSA Verdi - Messa da requiem parte 07, Rex tremendae.ogg
|title6 = Rex tremendæ(御稜威の大王)
|filename7 = ICBSA Verdi - Messa da requiem parte 08, Recordare.ogg
|title7 = Recordare(思い給え)
|filename8 = ICBSA Verdi - Messa da requiem parte 09, Ingemisco.ogg
|title8 = Ingemisco(我は嘆く)
}}
=== {{lang|lt|Requiem et Kyrie}}(レクイエムとキリエ) ===
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;{{lang|lt|Dies Iræ}}(怒りの日)
:[[ト短調]]、4分の4拍子、アレグロ・アジタート
:合唱。このレクイエム中、最も有名な旋律をなす。ディエス・イレ(Dies Iræ)の後もクイド・スム・ミゼル(Quid sum miser)の前、ラクリモサ(Lacrymosa)の前、リベラ・メ(Libera me)の後でも再現される。 ;{{lang|lt|Tuba mirum}}(くすしきラッパの音)
:[[変イ短調]]、アレグロ・ソステヌート
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== 初演と各地での再演 ==
[[Image:Verdi Requiem poster 1874.jpg|thumb|right|240px|初演の3日後にスカラ座で行われた『レクイエム』公演の告知ポスター]]
初演はマンゾーニの一周忌に当たる1874年5月22日、[[ミラノ]]市の{{日本語版にない記事リンク|サン・マルコ教会(ミラノ市)|label=サン・マルコ教会|it|Chiesa_di_San_Marco_(Milano)}}で挙行された。この教会は音響が良いことからヴェルディ自身が選択したと伝えられる。指揮はヴェルディ自身、管弦楽は[[スカラ座]]のオーケストラを中心とする100名、合唱は120名という。ソリストはテレーザ・ストルツ︵[[ソプラノ]]︶、マリア・ヴァルトマン︵[[メゾソプラノ]]︶、ジュゼッペ・カッポーニ︵[[テノール]]︶、アルマンド・マイーニ︵[[バス (声域)|バス]]︶である。うちストルツ、ヴァルトマン、カッポーニは1872年に行われた﹃[[アイーダ]]﹄イタリア初演︵スカラ座︶で主役を歌った3人であり、またストルツはこの頃ヴェルディの公然の愛人でもあった。 3日後の第2回目の公演からは会場をスカラ座に移し、ヴェルディが1度、若手ながら名指揮者の[[フランコ・ファッチ
この﹁レクイエム﹂は宗教曲としては異例の素早さで他国でも再演された。[[アメリカ合衆国|アメリカ]]における初演は[[1874年]]11月17日、ヴェルディの弟子でもあった指揮者エマヌエーレ・ムツィオのタクトの下、[[ニューヨーク]]、アカデミー・オヴ・ミュージックで行われた。その他、ヴェルディ自身が指揮したものだけを数えても、[[パリ]]、[[オペラ=コミック座]]では1874年だけで7回、翌年の1875年には8回の公演︵1875年はヴェルディが[[レジオンドヌール勲章]]︵コマンドール︶を受章することを記念したもの︶、[[ウィーン]]では1875年に4回︵ヴェルディはそこでフランツ・ヨーゼフ勲章を受章︶、[[ロンドン]]では3回の公演が1,200名の大合唱を用いて[[ロイヤル・アルバート・ホール]]で挙行されている。 134 ⟶ 153行目:
また演奏場所の点では、今日では﹁[[レクイエム (モーツァルト)|モーツァルトのレクイエム]]﹂、﹁[[レクイエム (フォーレ)|フォーレのレクイエム]]﹂なども含めてその殆どはコンサート・ピース化しており、ヴェルディのこのレクイエムだけをことさら批判するのは不公平というものだろう。 ヴェルディのもっともよき理解者であった妻ジュゼッピーナは、夫のレクイエムに寄せられた多くの賛否の評論に辟易して次のような書簡を友人に送っている。<blockquote>﹁人々は宗教的精神がモーツァルトの、[[ケルビーニ]]の、あるいは他の作曲家のレクイエムに比べて多いの少ないの、などと論じています。私に言わせれば、ヴェルディのような人はヴェルディのように書くべきなのです。つまり、彼がどう詩句を感じ、解釈したのかに従って書くということです。仮に宗教にはその始まり、発展そして変化というものが時代と場所に応じてあるのだ、ということを認めるならば、宗教的精神とその表現方法も、時代と作者の個性に応じて変化しなければならないでしょう。私自身はヴェルディのレクイエムがA氏の、B氏のあるいはC氏の影響を受けなければならないのだとしたら、そんなものは懲り懲りです。﹂</blockquote>音楽学者の{{日本語版にない記事リンク|ベンヤミン=グルナー・コールス|de|Benjamin-Gunnar Cohrs}}は、こうした作品がオペラ的か宗教的かという議論は古臭い議論とした上で、この作品がいかなる価値観とも無縁と認め、人間の死と運命という主題を感動的で普遍的な方法で扱った音楽として見ることを主張している{{Sfn|コールス|2005|p=5}}。 == 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===▼
<references group="注釈" />▼
=== 出典 ===
{{Reflist}}
▲=== 注釈 ===
▲<references group="注釈">
== 参考文献 ==
{{脚注の不足|section=1|date=2024年4月1日 (月) 15:36 (UTC)}}
*Scott L. Balthazar(Ed.), "The Cambridge Companion to Verdi", Cambridge Univ. Press (ISBN 0-521-63535-7)
*Julian Budden, "The Operas of Verdi (Volume 3)", Cassell, (ISBN 0-3043-1060-3)
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*Giuseppe Verdi, "Messa da requiem", critical edition by Marco Uvietta, Bärenreiter Verlag, Kassel, 2014
*{{Cite book|和書|title=改訂版 クラシック音楽作品名辞典|year=1998|publisher=[[三省堂]]|author=井上和男|ref={{SfnRef|井上|1998}}}}
*{{Cite album-notes|title=ヴェルディ レクイエム {{!}} [[ニコラウス・アーノンクール]] (指揮)、[[ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団]]|first=ベンヤミン=グンナー|last=コールス|
== 外部リンク ==
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