「和製英語」の版間の差分
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例えば﹁デッドヒート﹂{{en|(dead heat)}} の英語の意味は﹁同着、単独の勝者のいないこと﹂をいうが、日本語における外来語としては﹁激しい競り合い﹂の意味である<ref name="isino1989">石野博史﹁外来語﹂﹃講座日本語と日本語教育第6巻 日本語の語彙・意味︵上︶﹄明治書院、1989年。</ref>。ほかに﹁[[死球|デッドボール]]﹂、﹁ムーディ﹂、﹁[[フェミニスト]]﹂などがある。更に緩い定義では﹁日常会話の中でごくふつうに、そして自然に使われている﹃[[カタカナ英語]]﹄﹂というものもある<ref>亀田ら (2014)、iiiページ︵まえがき︶。</ref>。 ===
日本語[[文脈]]中の[[片仮名]]語彙のほかに、英語表現について言われることもある<ref>亀田ら (2014)。</ref>。例えば﹁{{en|Please be careful to steps.}}﹂︵英語圏では {{en|Watch your step.}}︶﹁{{en|Care your hand.}}﹂︵同 {{en|Keep hands free of door.}}︶のようなものである。 23行目:
ただし、語源の痕跡について議論するよりも前に、典型的な英語を[[母国語]]とする[[現代 (時代区分)|現代]]の人に日常会話で通じるかどうかも重要な点である。
[[ハンドルネーム]]のように和製英語と同じ形でないと最早英語圏で通じなくなったり、ライフラインのように特定の分野の学術用語が日本語圏で一般に幅広く普及する例もある。
=== 和製英語は「日本語」 ===
和製英語は﹁外国語の[[誤用]]﹂として否定的に語られることも多い。しかし、和製英語は英語の[[語彙]]ではなく日本語の語彙であり、日本語話者でない者に通じないことはある意味当然である。また国内での英語使用の中には日本限定用法が存在し、英語話者との言葉の意味に不一致が生じることもある。例として[[リベンジ]]など。日本語文脈で使われていた和製英語を原語の語形・意味に回帰しようという圧力が働き、その結果、既存の語形・意味と衝突して、混乱を生じることがある。 |