夏井睦
日本の医師
夏井 睦︵なつい まこと、1957年5月4日[1] - ︶は、日本の医師である。専門は形成外科。﹁創傷・熱傷の湿潤療法﹂を推奨しており、2001年より開設したホームページや講演会などで普及に努めている[2]。
なつい まこと 夏井 睦 | |
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生誕 |
1957年5月4日(67歳) 日本 秋田県 |
出身校 | 東北大学 |
職業 | 医師 |
人物
権威による思考放棄をしないことを信条としている。実験・実証と科学的思考をもとに、従前からあった湿潤療法の基本概念[3]を発展させ理論構築し、実臨床に応用し、普及させた。従来の湿潤療法は、おせじにも普及しているとは言いがたく、治療用器具も決して多くはなかった。そのため創傷被覆材の開発も自ら行なっている。
﹁褥創に対する治療法﹂である﹁開放性湿潤療法[4]﹂は、内科医である鳥谷部俊一医師により、ほぼ同時期に考案された。湿潤治療同様、江部康二医師の提唱する糖質制限も自らの身体を使って実験・実証している[5]。
開発に関与した創傷被覆材
- 「プラスモイストW」・「プラスモイストV」
- 「プラスモイストP」
- 「プラスモイストTOP」
- 「プラスモイストDC」・「プラスモイストDCR」
- 「ズイコウパッド」
など。
略歴
参考文献
- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.378
- ^ “ねりま人#110 夏井睦さん”. “ねりま大好き!”練馬観光協会 (2015年12月1日). 2016年3月17日閲覧。
- ^ Overview of wound healing in a moist environment, The American Journal of Surgery; 167(1) Suppl 2-6, 1994.
- ^ http://www.geocities.jp/pressure_ulcer/sub0.htm
- ^ http://www.wound-treatment.jp/next/essay/sugar-1.htm
著書
- これからの創傷治療(医学書院、2003年7月)ISBN 978-4260122535
- 創傷治療の常識非常識―〈消毒とガーゼ〉撲滅宣言(三輪書店、2003年12月) ISBN 978-4895902021
- さらば消毒とガーゼ 「うるおい治療」が傷を治す(春秋社、2005年12月) ISBN 978-4393716175
- 創傷治療の常識非常識〈2〉熱傷と創感染(三輪書店、2006年1月) ISBN 978-4895902410
- ドクター夏井の外傷治療「裏」マニュアル―すぐに役立つHints&Tips(三輪書店、2007年5月) ISBN 978-4895902762
- キズ・ヤケドは消毒してはいけない―痛くない!早く治る!「うるおい治療」のすすめ(主婦の友、2008年1月) ISBN 978-4072562253
- 傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学(光文社新書、2009年6月)ISBN 978-4334035136
- ドクター夏井の熱傷治療裏マニュアル(三輪書店、2011年3月) ISBN 978-4895903783
- 医療の巨大転換(パラダイム・シフト)を加速する(江部康二と共著、東洋経済新報社、2013年8月)ISBN 978-4492045060
- 炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学(光文社新書、2013年10月)ISBN 978-4334037666
外部リンク
- 新しい創傷治療 「消毒とガーゼ」の撲滅を目指して - 湿潤治療の療法、療例、等。
- 練馬光が丘病院 傷の治療センター