夙

夙︵しゅく、夙の者、宿の者︶は、中世から近世にかけて近畿地方に多く住んでいた者。﹁夙﹂の名称は、一説には天皇の御陵番である﹁守戸︵しゅこ︶﹂がなまったものに由来すると言われている。寺社に隷属し、清めの仕事などをした。また、農業や竹籠・箕作り︵みつくり︶、土器作り、雑芸能などを行った者もいた。土師氏︵はじし︶に率いられた土師部︵はじべ︶の子孫との伝承を持つ。

またこれらの者により形成された村落を指して﹃夙村﹄・﹃宿村﹄などと呼ばれることもある。例として、大阪の河内地域に存在した大規模な独立村落が挙げられる。