港古志郎警視
概要
愛川欽也が自ら主演・監督・プロデュースの3役を務めており、レギュラーキャストは愛川主宰の﹁劇団キンキン塾﹂のメンバーである。
愛川の個人事務所﹁愛川企画室﹂の自主製作であり、各放送局へ番組販売の形態で放映されている。
架空の部署である﹁警視庁目黒川分室﹂の刑事たちの活躍を描いているが、刑事の活躍をドラマの柱としていない。犯人逮捕の推理のプロセスよりも、ひとつの事件に関わったすべての人間の心を丁寧に描くことに重点が置かれ、﹁ドラマ・映画は情感を見せる﹂という愛川のこだわりが発揮されている。
一方では今までの刑事ドラマの常識を覆す、視聴者の度肝を抜く作品と言われている。今まで見てきたTVドラマはなんだったのかと、毎回考えさせられている視聴者も多い。そのことからケイシストと呼ばれるコアなファンを大量に生み出している。
ＢＳ放送しかされておらず、見逃している人間も多いので、ＤＶＤコンプリートＢＯＸの発売が待ち望まれている作品である。
キャスト
- 港古志郎（警視庁目黒川分室・警視）：愛川欽也
警視という階級がありながら、決して威張ることをせず足で捜査をする人情刑事。事件そのものより事件に至る人間の心理に興味を示す。むしろ犯人に同情したケースさえある。
しかし一旦怒らせると、天網恢恢疎にして漏らさず、犯人を逃したことなど無い。この男に睨まれたらどんな犯罪者も終わり。
●岩下哲治︵警視庁目黒川分室・刑事︶‥岩澤亮司
警視の右腕。冷静沈着、古志郎がもっとも信頼している刑事である。
●赤堀賢︵警視庁目黒川分室・刑事︶‥赤嶺賢志
マイルドな中堅刑事。どんな役も無難にこなす。
●遠藤良夫︵警視庁目黒川分室・刑事︶‥遠藤良寛
臆病な刑事。いや・・・刑事と呼んでいいのだろうか。死体が怖くて見れないなど刑事不適合シーンが数多く存在する。ある意味レアな存在。
●中野聰︵警視庁目黒川分室・刑事︶‥中野聰彦
目黒川分室が誇るイケメン刑事。空手の達人、道場の師範でもある。
●朝井信子︵警視庁目黒川分室・鑑識主任︶‥森朝子
私流を貫く検視官。殺人現場で検視官は鑑識のトップだが、一人だけスーツ姿でいいのかな。
●藤倉小夜︵スナック﹁ラセーヌ﹂のママ︶‥任漢香
可愛いし、性格も良さそうだが、過去に何があったかは、まったく不明の美女。
常に和服を着ているだけでハードルの高い店のようだが、そうでもないらしい。
●細谷運転手︵警視庁目黒川分︶‥細谷修身
- 佐藤鑑識員（警視庁目黒川分室・鑑識課員）：佐藤希
舞台
- 目黒川分室
警視庁中目黒署の分室。目黒川沿いにある。刑事部屋は警視の机と、数名の捜査員が常駐できる机が備えてある。 廊下をはさんで取調室があり、上のフロアーは応接室があるが、あまり出てこない。 港古志郎は警視という地方の警察ならば、署長クラスの階級である。しかし部下がわずかに4人で狭い部屋という冷遇を受けている。これは古志郎の素朴な性格が望んだものなのか、彼が過去に何か重大事件を起こしたのか、まだ明らかにされていない。
- スナック「ラセーヌ」
藤倉小夜がワンオペで営むスナック。目黒川沿いを程よく歩くと、慎ましく存在している。 劇中では客の少ない店という印象だが、これは古志郎が閉店間際、もしくは閉店後に来店するシュチュエーションが多いからである。実際のスナック「ラセーヌ」は学生でも来れるリーズナブルな価格で、古志郎が来る前は結構賑わっている。地元の親父や、学生などでは藤倉小夜の人気は高いので、本来ならば古志郎はもう少し警戒しなければならないのである。
装備
- コシロウチェイサー
港古志郎の乗用車。あらゆる犯人を追いつめる。
エンジン 直列4気筒DOHC
全長 4,885mm
全幅 1,840mm
全高 1,905mm
最大トルク 130（13.3）
最高出力 105（143）
最高速度 650km
だが劇中で最高速度を使うことは無い。︵大体50ｋｍ︶
●コシロウハット
007ゴールドフィンガーで出た鋼鉄製の帽子で、殺傷能力充分。
だが劇中で使用することは無い。
●コシロウシューズ
通信機。首相官邸とも繋がる。
だが劇中で使用することは無い。
●コシロウネクタイ
暴漢が凄んで古志郎のネクタイを掴むと、するっと外れて取れる。
この後は古志郎の鉄拳制裁だが、劇中で使用することは無い。
惻隠の情というものである。
必殺技
- 不思議な人
港古志郎の使用する技。ONE PIECE︵ワンピース︶の﹃覇王色の覇気﹄、リングにかけろの﹃ギャラクティカマグナム﹄とならび日本三大チート攻撃に数えられる。
古志郎がこの技を使うと、口を割らない重要人物︵女性限定︶などが﹁警視さんて不思議な人ですね・・・﹂の語り出しで核心事項をベラベラとしゃべりだす。
●まてよ
港古志郎のファイナルアタック。﹁まてよ・・﹂の一言でおよそ凡人には思いつかない、人知を超えた推理力を発揮する。これが出た時はどんな知能犯が仕組んだトリックも歯が立たない。
●ヤボ用かしら
鑑識主任、朝井の使用する技。おもに殺人現場の鑑識シーンで使われる。これが炸裂すると、どんなに陰鬱な殺害現場もあら不思議、笑顔がもれる明るい場面に早変わり。
●証拠品リレー
港古志郎にすべての情報が集まることから起きる現象。刑事たちは証拠品の全部を警視に見てもらう。
﹁警視見てください﹂﹁うん﹂﹁警視﹂﹁うん﹂﹁警視﹂﹁うん﹂﹁警視﹂﹁うん﹂﹁警視﹂﹁うん﹂﹁警視﹂﹁うん﹂﹁警視﹂﹁うん﹂﹁警視﹂﹁うん﹂と続く。視聴者がトランス状態に陥ることがある。
放映リスト
2011年の第1シーズンはBSフジ、第2シーズンは2012年4月からテレビ埼玉にて放映された。2013年12月からは日本BS放送にて放映されたが、まず第1シーズンの再放送が行われた後に新作の第3シーズンが放映され、続いて第2シーズンの再放送が行われた。尚、BS11での第1・第2シーズンの再放送にあたっては、本放送当時と放映順が入れ替わっている。
- Season1（BSフジ版・2011年製作）
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- 寂しい死体
- 躓いた男と女
- わびしい恋の秤
- いつか巴里へ行く約束
- 或る遺産の結末
- 女が割る壺
- 悲しすぎる殺人
- 離れた家族
- 嘘で作った女の物語
- 寂しすぎる女の幸せ
- 悲しいラストダンス
- ショパンと金と殺人
- Season2（テレビ埼玉版・2012年製作）
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- OLの出世、その先は
- こわれた家族
- 噛み合わない歯車
- ロダンの恋人たち
- ピアノソナタ殺人事件
- 幸せを願ったのに…
- 悲しい老いの結末
- 或る絵と恋の終わり
- 恋の仕方を知らない若者
- あったかい和菓子の話
- 人のいい女が騙されて
- 行旅死亡人
- 撮影所で愛されて
- Season3（BS11版・2013年製作）
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- お母さん
- 消えた男
- 螺旋階段の恋
- みだれ髪の先に
- 陸橋にうずくまる女
- 未練
- 冷えきった財産
- 正しくない恋の終わり方
- 思い出のブルーマウンテン
- 夜のとばり
- 愛することの難しさ
- 田園と少女
オールスタッフ
- 監督・製作者・脚本（Season1のみ）：愛川欽也
- 脚本（Season2.3）：のりの
- テーマ音楽：キンキンシャンソンバンド（斎藤美香、土生英彦、須磨和声、大野弘毅、渡辺純也）
- 撮影：長田勇市
- 美術：山崎輝（山崎美術）
- 録音：福田伸
- 編集：小林由加子
- 助監督：増田天平 、アラン・スミシー、菊嶌稔章
- 装飾：佐藤希
- 音響効果：佐藤祥子（シネマサウンドワークス）
- スクリプター：川野由希子
- 制作担当：古野修作
- 技術協力：Studio DU
- 車輌協力（Season2.3）：ホンダカーズ埼玉
- キャスティングプロデューサー：道村朝子
- ラインプロデューサー：細谷修身
- プロデュース：内海寿美子
- 製作著作：愛川企画室
関連項目
- 東京メグレ警視シリーズ：同様のコンセプトの、愛川主演の刑事ドラマ。