紀諸人

紀 諸人︵き の もろひと　生没年不詳︶は、飛鳥時代末期・奈良時代の貴族。父は﹃尊卑分脈﹄によれば従五位下・紀国益だが、疑わしい。娘の橡姫︵とちひめ︶は施基皇子の妃となり、白壁王︵後の光仁天皇︶を生んだ。このため後に正一位太政大臣を追贈される。生前の最終位階は従五位上。

経歴

●慶雲4年︵707年︶2月25日、従五位下に叙せられる。

●和銅2年︵709年︶3月5日、征蝦夷副将軍に任ぜられ︵当時、従五位下内蔵頭︶、越後、陸奥の蝦夷反乱鎮圧に向かう。8月25日、平定し帰朝。

●宝亀10年︵779年︶10月13日、光仁天皇の外祖父として従一位を追贈される。

●延暦4年︵785年︶5月3日、桓武天皇の外曽祖父として正一位太政大臣を追贈される。

系譜

●祖父‥紀大人？…﹃尊卑分脈﹄による。

●父‥紀国益？…﹃尊卑分脈﹄による。

●母‥不明
●兄:紀清人？…﹃尊卑分脈﹄による。

●妻‥道氏
●女子‥橡姫…施基皇子の妃。光仁天皇の母。

参考文献

• 『続日本紀』
• 『尊卑分脈』