舞台美術
一幕物
編集場面転換
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美術バトン、引き枠、大セリ、廻り舞台等を駆使して転換の早さと正確さを考慮にいれた美術を要求される。日本では舞台美術の第一人者、妹尾河童が得意としている。
極端な転換は舞台機構に頼る部分が多いので、バトンが使えても吊ったセットが呑み込める深さが必要になる。同様に、引き枠も大きな移動がある場合は袖に深さが必要である。
狭い舞台での美術転換は、引き枠の簡単な移動若しくは田楽を使うこともある。
︽舞台版﹁ゴースト ニューヨークの幻﹂︾では上下に大臣︵幽霊の通り道。垂直に歩いて昇り降りする︶。小さな空間︵事務所の一室だったり、占い部屋だったり、夜の歩道になったり︶。空間の上にある鉄階段︵地下鉄のプラットホーム︶。これらが奇妙に組み合わさったオブジェのような美術である。
これらは日本古典芸能の歌舞伎に由来する。特に﹁四谷怪談﹂や﹁番町皿屋敷﹂等に著しく、盆回しと呼ばれる回り舞台や田楽、仏壇返し。また、宙乗りと呼ばれ、今日では︽﹁ピーターパン﹂︾に観られるフライング等、当時からあった。