「鮮卑語」の版間の差分
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== 系統 ==
鮮卑語は同じ[[東胡]]語から分かれたとされる[[烏桓]]語と同じであったと伝えられている<ref>﹃三国志﹄鮮卑伝︵王沈﹃魏書﹄︶﹁其言語習俗與烏丸同。﹂、﹃後漢書﹄鮮卑伝﹁其言語習俗與烏桓同。﹂</ref>。 鮮卑語の系統について、古くから[[モンゴル諸語|モンゴル系]]説<ref>[[白鳥庫吉]]﹃東胡民族考﹄</ref>と[[テュルク諸語|テュルク系]]であるとする説<ref>Boodberg (1936) や {{en|Bazin (1950)}} は、東胡の子孫である鮮卑族、特に拓跋部の言語を {{en|turkish}} ないし {{en|proto-turkish original}} であるとした。︽﹃騎馬民族史1﹄p9 注15、p218 注2︾</ref>があったが、近年になって特に[[拓跋部]]の言語は[[モンゴル諸語|モンゴル系]]であるという説が有力となっている<ref>Pullyblank (1962) p.239以下 や {{en|Ligeti (1970)}} によると、鮮卑語︵特に拓跋語︶の特徴は[[モンゴル語]]と近似するという。︽﹃騎馬民族史1﹄p9 注15、p218 注2︾</ref>。例えば漢文文献などに音写されて現代に伝わっている[[拓跋部]]の言語の語彙は[[契丹文字]]の解読で明らかになった[[契丹語]]の語彙と近似した音形を示しており、これらの語彙はまたモンゴル文語の語彙と音形が近似していることが指摘されている。拓跋語で狗を意味すると伝えられている語の再構築音は '''<sup>*</sup>ɲaqan''' であり、契丹語の犬を意味する語の再構築音は '''<sup>*</sup>ɲaq''' となり、モンゴル文語の犬は '''noqai''' となる。同様に、雲は拓跋語では '''<sup>*</sup>eulen''' 、契丹語では '''<sup>*</sup>eul''' 、モンゴル文語では '''egüle-n''' である<ref> |