DotA Allstars
『DotA Allstars』は、ウォークラフトのカスタムマップ機能を用いて作られた、チームストラテジーゲーム、Defense of the Ancientの一つである。ゲームの目的は、敵基地に攻め込んで本拠地となる建物を破壊することである。この目的を達成するため、最大で10人のプレイヤーが5対5に分かれてチームを組み(12人で6対6ができるよう改造されたものもある)、力を合わせて戦うことになる。一回のゲーム時間は30~90分程度。
ゲーム内容
ゲーム開始前に、プレイヤーはSentinel、Scourgeと呼ばれる2つのチームに分かれる。Sentinelはマップの左下、Scourgeはマップの右上の基地からそれぞれスタートし、相手基地の中央にある本拠地︵Sentinelの本拠地はWorld Tree、Scourgeの本拠地はFrozen Throneと呼ばれる︶の破壊を目指す。
チームに別れてゲームが開始されると、プレイヤーは、マップの左下もしくは右上にある建物から、ヒーローと呼ばれるユニットを一体選ぶ。ヒーローは100種類近くおり、それぞれ特徴的なスキルをもっている。通常のRTSと異なり、プレイヤーが使用できるのはこのヒーローだけで、他の建物やそこから生まれてくるユニットは一切操作できない。
Dotaに存在するヒーローは、大きく4種類に分けられる。高い攻撃力で敵ヒーローを殺すキラーヒーロー、そのタフさで仲間の盾となるタンクヒーロー、建物の破壊が得意なシージヒーロー、敵を封じたり仲間の能力を強化して戦況を有利にするサポートヒーローである。中には複数の役割を期待されるヒーローも存在する。プレイヤーは、自分の選んだヒーローの特性を見極めた上で、仲間や敵のヒーロー、戦況に応じて自分のヒーローをカスタムし勝利を目指す。
ゲーム開始時のヒーローはとても弱くスキルも満足に使えない。そのままの状態では敵本拠地を落とすどころか、コンピュータの動かす雑魚にもあっさりやられてしまう。プレイヤーは、自分が選んだヒーローの強化、具体的には、敵から得る経験値によるレベルアップ、敵に止めを刺した際に入手できる金を用いたアイテム購入等を行い、自ヒーローを強化することになる。もしゲームの途中で自ヒーローが死亡すると、一定の所持金を失う上に、復活まで一定の時間が必要であり、死亡中は一切の経験値金を入手できない。この如何にして敵ヒーローを殺し自分達に有利な状況を作り出すか、という駆け引きがDotaの醍醐味になる。
AIマップ
Dotaは基本的に人間が各ヒーローを操作するが、これをコンピュータにやらせることができるAIを搭載したマップも存在する。AIマップは人間プレイヤーの訓練用として作られたマップであり、初心者がヒーローの特性やスキル、アイテムの効果を理解するのに利用できる。