「TBSラジオ」の版間の差分
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︵﹁聴取者が聴取する局の周波数や番組をあまり変えない﹂という意味で︶﹁習慣のメディア﹂とされるラジオ<ref name="crisis" />の世界で、TBSラジオが上記の﹁改革﹂へ舵を切った背景には、ラジオ番組への総接触時間が他のメディアに比べて少ないことや、関東地区の聴取率が2ヶ月に1回のアンケート調査でしか把握できないばかりか、収益や広告料と連動しなくなっていることが挙げられている。2021年10月の時点で﹁UXプランニング部長﹂として編成部門を率いていた萩原慶太郎によれば、このような現状の下で、﹁聴取率調査を﹃︵ラジオでの広告効果を測るうえで︶唯一の指標﹄として信じ続けても良いのか?﹂﹁普段の放送とは違う企画で聴取率を﹃盛る﹄かのようなスペシャルウィークや、高齢者の聴取をとりわけ意識した番組作りの結果として聴取率1位を獲得することは、今後のラジオ業界にとってどれほど有益なのか?﹂といった課題が社内から提起されたことが﹁改革﹂のきっかけになったという<ref name="hagiwara" />。ちなみに萩原は、﹁古くからのリスナーさん︵既存の聴取者︶を大切にしつつも、多様な価値観を提供してきたこと﹂﹁こだわりのトークの面白さを追求してきたこと﹂をTBSラジオの強み、﹁在京他局に比べて長寿番組が多い一方で社員数が少ない故に、﹃トライアル﹄や﹃チャレンジ﹄に打って出る機会が少ないこと﹂を弱みに挙げたうえで、﹁他局との争いには興味がない。むしろ、リスナーの総数をTBSらしいアプローチで増やすことが大事﹂﹁新規︵聴取者︶層の開拓を目指せば、聴取率は自然と1位でなくなるので、現状では﹃1位だけ﹄にこだわる必要はない。今後は︵前述した弱みを克服しながら︶リスナーさん︵聴取者︶から愛される番組を3~4年のスパンで作らなければならない﹂とも語っている<ref>{{Cite web|和書|title=TBSラジオ、約20年ぶりの聴取率1位転落も﹁他局との争いには興味がない﹂と語る“独自戦略”|url=https://thetv.jp/news/detail/1052540/p2/|website=WEBザテレビジョン|accessdate=2021-10-11|date=2021-10-07|page=2}}</ref>。 もっとも、このような矢継ぎ早の﹁改革﹂が、リスナーの聴取習慣ばかりかTBSラジオの社風にも影を落としていることは否めない<ref name="binwan">{{Cite web|和書|title=︽沈みゆくラジオの王様︾TBSラジオの“独裁者”が破壊する﹁数字﹂と﹁社風﹂と﹁伊集院光﹂|url=https://bunshun.jp/articles/-/61164?page=2|website=文春オンライン|accessdate=2023-03-09|date=2023-03-08|page=1}}</ref>。現に、2021年6月分の聴取率調査では[[J-WAVE]]、同年10月分の調査では[[TOKYO FM]]が単独首位を初めてマーク。TBSラジオは、2022年4月改編後最初の調査︵同月第3週実施分︶で、全体の順位を4位にまで下げた<ref name="crisis">{{Cite web|和書|title=かつての王者、TBSラジオが聴取率調査4位に転落の衝撃 凋落に歯止めはかかるか|url=https://www.news-postseven.com/archives/20220525_1757452.html?DETAIL|website=NEWSポストセブン|accessdate=2022-05-25|date=2022-05-26|page=1}}</ref>。﹁改革﹂を機に重視しているradikoでの番組聴取者総数でも、首都圏の全ラジオ局における月単位のデータによれば、2022年には全ての月で1位の[[ニッポン放送]]に水を これに対して、上記の﹁改革﹂以降に誕生した自社制作の生ワイド番組︵﹃[[パンサー向井の#ふらっと]]﹄﹃[[荻上チキ・Session]]﹄﹃[[アシタノカレッジ]]﹄﹃[[武田砂鉄のプレ金ナイト]]﹄﹃[[こねくと]]﹄﹃[[金曜ワイドラジオTOKYO えんがわ]]﹄﹃[[アフター6ジャンクション|アフター6ジャンクション2]]﹄など︶では、[[YouTube]]での﹁生配信﹂︵スタジオ動画の音声付きサイマル配信︶を通じてTBSラジオの放送対象地域︵関東広域圏︶外からの聴取にも対応。さらに同局では、[[ポッドキャスト]]限定で定期的に配信される音声コンテンツの制作に活路を求めている。 479行目:
=== 番組の編成傾向・歴史 ===
1980年代までは﹁真面目さ﹂を前面に押し出していて、﹁'''民放の[[日本放送協会|NHK]]'''﹂とも呼ばれていた。実際には関東地区の聴取率調査で[[ニッポン放送]]に長らく水を 2022年4月の改編時点で[[森本毅郎]]・[[生島ヒロシ]]・[[毒蝮三太夫]]が30年以上にわたってパーソナリティを務める番組を制作していたり、﹃[[歌のない歌謡曲]]﹄の自社制作版を50年以上にわたってレギュラーで放送したりするなど、番組の制作や編成には長期安定志向が見られる。その一方で、在京他局の番組で人気を博していたラジオパーソナリティ︵ニッポン放送の[[伊集院光]]や[[エフエム東京|TOKYO FM]]の[[RHYMESTER|ライムスター]][[宇多丸]]など︶や、ゲストやコメンテーターとして出演していた[[文化人]]︵[[荻上チキ]]や[[ジェーン・スー]]など︶を帯番組のパーソナリティへ抜擢することも多い。 |