あかんべえ
侮蔑の意をあらわす身体表現
あかんべえ、あっかんべーまたはアッカンベーは、相手に向かって下まぶたを引き下げ、赤い部分を出して侮蔑の意をあらわす身体表現。現在では多くの場合、舌を向かって出すことを伴い、時として舌を出すことそのものを指すと受け取られることもある。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/60/Akanbee_8jo_hachijoWATANABE.jpg/300px-Akanbee_8jo_hachijoWATANABE.jpg)
概要
編集
﹁あかんべえ﹂は田山花袋の﹃田舎教師﹄では、﹁後を振返って赤目︵アカンベイ︶をして見せて居る男生徒もある﹂とあり、﹁赤い目﹂の転訛︵m子音はb子音と交代しやすい︶としている。
べかこうまたはべっかんこうという呼び方もあり、夏目漱石の﹃坊っちゃん﹄には﹁人差し指でべっかんこうをして見せた﹂という記述がある。
いつ頃から存在するかは定かでないが、江戸時代に作られた落語﹁蒟蒻問答﹂では落ちにあかんべえが使われている。この落語はこんにゃく屋の親父がお寺であかんべえをしたのを、修行僧が﹃三尊の弥陀は目の下にあり﹄という仏教語だと勘違いをして敬服するという話である。
本来はまぶたの裏の赤い部分を見せることを指すが、現在では﹁べえ﹂を舌の幼児語﹁べろ﹂の意ととらえて、舌を出すことを指すととらえる人も間々見られる。
また、瞬間的に舌を出すのは、侮蔑のほかに照れ隠しの意味もある[1]︵例、ローラ[2]︶。どちらも日本国内において広く通用するが、やや子供っぽい印象を与える。
日本以外でのあかんべえ
編集朝鮮半島
編集朝鮮語では메롱(メーロン)といい、「メー」の延長した発声の際に舌を出すことで、あかんべえ(日本語では「べー」で舌を出す)と同様の表現をする。
チベット
編集漫画などでの表現
編集『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』などで、ダース・ベイダーのパロディとして「アカンベーダー」というキャラクターが登場した。
その他
編集
●べか太郎
●ミナミゾウアザラシ - 三重県伊勢市の二見シーパラダイス︵現・伊勢夫婦岩ふれあい水族館シーパラダイス︶で飼育されている﹁丸子﹂はあかんべえの芸ができた。
●桂べかこ - 落語の名跡。﹁べかこ﹂とは関西弁で﹁あっかんべー﹂の意味。漢字で﹁米歌子﹂とも名乗った。
●べかこ (落語)
●ジャングル黒べえ - 主人公が魔法を使う際﹁ウラウラベッカンコ﹂のかけ声とともにこのポーズをする。
●ヤッターマン - ﹁ドクロベー﹂というキャラクターが登場する。
●アルベルト・アインシュタイン - メディア向けに撮られた写真で有名[4]。